従業員の困りごと⑯
私は、食品会社の物流部門に勤務しており、管理部門のマネージャ―として、社員のメンタルヘルスケアを担当しています。
入社間もない彼には、視野狭窄、片麻痺という障がいがありました。そのため障がいについて、本人と相談しながら周囲の社員と情報を共有し働きやすい環境を整備しました。また、業務内容、体調管理、悩み・不安などについて「定期面談シート」を活用して確認することを考えました。
面談の真の狙いは「本人の困りごとを探り出し、それらを解決することで、本人の持てる力を最大限に発揮し、働きやすい職場環境を作ること」です。
「最近の調子はどう?」などの漠然とした質問ではなく、細かな項目ごとに状況を確認していきます。
また、「面談シート」の質問項目を固定し、毎回同じ項目を質問することにしました。後日面談シートを見返した際に、どの時期に体調や気持ちの波があったかを把握するためです。
私は、「面談シート」を活用した面談により、彼が細かな悩みや不安を持ち合わせていることが分かりました。そして、それらの課題の解決のため、業務手順の変更などに取り組みました。
現在、彼の活躍は、郵便物の仕分け作業やパソコンを使ったデータ作成業務に加え、本社ビル社員のお弁当の発注業務など、多岐にわたります。
また、職場改善を目標とする5S改善プロジェクトの担当を自主的に申し出てくれ、改善すべきポイントなどの社内チェックも行っています。
彼には、期待以上の成果を出してもらっています。私は彼に伝えたいと思っています。「あなたは会社に欠かせない存在です。これからも会社に貢献して欲しい!」ということを。
YORISOU社会保険労務士法人の宮川です。わたしたちは、企業が抱える従業員のお困りごとに対して、積極的にサポートしていきます。また、育児・介護・病気と仕事の両立支援についても、企業を支えていけるよう職員全員でがんばっています!
*本文の内容は、行政機関で紹介している障害者雇用の事例集などを参考に 作成しています。