日記20200526
GWをフルに費やして、『大恋愛』に寄稿するIZ*ONEと世阿弥についての文を仕上げた。内容についてはまた改めて書きたいが、とにかく難産だった。
コンテンツについて書く時はいつも、「考える自分」が「感じる自分」をヒアリングするような形で書くのだが、この「感じる自分」が吐き出すイメージは本当に毎回支離滅裂で手に負えない。それを捉えようとする「考える自分」の言葉も悲しくなるほどに拙いものだから、なんとか文章に落とし込んでみても今度は「感じる自分」がコレジャナイと抗議してくる。そんな不毛なひとりシーソーを繰り返し、傍目から見たら呆れるくらいの非効率さで1本の文章を書きあげる。今回は6000字の原稿だったが、その途中で冗談じゃなく30000字は書いたのではないか。
しかしまあ、とにかくなんとか書き終えた。これで本も読めるし他の作業もできる。1ヶ月ほど放置してしまった交換日記も更新できる。今回はストレングス・ファインダーの話をしたい。
ストレングス・ファインダーとは人事などでも使われたりする性格診断ツールみたいなもので、質問項目に回答していくと34個の資質のうち、どの資質を多く持っているかがランキングで表示される。安いやつだと上位5個、高いやつだと全34個の順位すべてを見ることができる。自分はもともと占いとか診断とか、二人称でおことばがもらえるコンテンツがやたら好きで、星座占いだと定番の石井ゆかりやしいたけ占いはよく見ている(しいたけ占いは「◯◯って、」の独特な用法に耐え難さを感じなくもない)。診断ものだと、MBTI(何度やってもINFP)も診断結果の文がカードゲームのフレーバーテキストみたいで面白いので好き。
ストレングス・ファインダーに戻ると、自分はこれまでに2回課金していて、最初は2015年(修士2年時)、新卒で就活をしたとき。2回目は2019年で、これまた転職のタイミング。それぞれ、上位5つの資質はこんな感じだった↓
2015年:着想、内省、個別化、学習欲、最上志向
2019年:着想、適応性、内省、戦略性、最上志向
要するに、自分にとって面白いことを、ひとりで悶々と考えるのが好きなやつということで、まあそうかもしれないという感じ。自己申告で回答しているんだから違和感がないのは当然で、特に驚きはない(就職後に適応性や戦略性など、社会っぽい項目の順位が上がってるのが切ない)。
面白いのは下位の項目、つまり自分が重視していない盲点の項目だ。ちなみにこれはMBTIも同じで、自分以外のタイプがどんな思考や気質を持っているのかを知るのがすごく勉強になる。
2015年と2019年で共通して25位以下の資質は以下の通り。
コミュニケーション、達成欲、規律性、公平性、調和性、包含
要するに、みんなで意見を合わせて頑張ることに向いていない、ということらしい。でも一方で「親密性」や「共感性」はぼちぼち上位で、つまり個人として他者に寄り添うことは結構好き、みたいなことがわかる。やはり34項目あるとそれなりの解像度で自分のことがわかって面白い。
個人的に、ストレングス・ファインダーで一番おもしろいのは、資質のひとつひとつについている自分用の取扱説明書みたいな文章だ。たとえば上位の項目について、「強みがこういう風に裏目に出る時があるから気をつけたほうが良い」みたいな忠告が、やたら厳かな口調で書かれている。
たとえば、2位の「適応性(変化への対応)」について↓
あなたは本能的に、 期日が迫ると苛立ちます。 融通の利かない期限や勝手に決められた期限に間に合わせるために働くのは、苦痛でさえあります。あなたは取り組んでいく流れの中で、物事が自ずと展開していくのを好みます。 あなたが必要とする十分な時間をつかって課題をこなすことが好きです。 1日にむりやり時間管理を課されるのではなく、変化を求めます。あなたは、予期できることよりもむしろ、変化や驚きがあって当然の環境に対応でき、そこに楽しみさえも感じています。
あなたは今を生きたいと思うあまりに、優先順位をどんどん変えるところがあるかもしれません。仕組みや安定性があって成長する人たちは、頻繁な変更に対してキリがないと感じ、ときには不要だと思うことを知っておいてください。
あなたは期限に間に合わなかったり、約束の時間に遅れたりする傾向があります。最も重要な期限や会議は、必ず記録しておいてください。
自分がやらかしがちなことがすべて網羅されている上に、やたらディティールが細かくて面白い。人類の知の蓄積を感じる。仕事する相手に知られたくない。
あるいは「最上志向」の項目↓
可能性があるすべての成果を検討したいというあなたの欲求は、妥当な結論を出して先に進みたいと考える人を苛立たせる可能性があります。ときには、「十分良い」が適正かつ適切であることを受け入れなければなりません。
あなたは、プロジェクトやイニシアチブがあなたにとって優秀なレベルに達していないと落胆することがあります。許容範囲ではあるが理想的ではない状態で仕事を引き受けたり、終わらせたりしなければならないときでも、がっかりしないようにしましょう。
わかる。ときには「十分良い」が適正かつ適切であることを受け入れ、許容範囲ではあるが理想的ではない状態で仕事を引き受けたり終わらせたりしなければならないときでもがっかりしないようにしたい。
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