見出し画像

完璧を求めすぎる人へ!作曲のクオリティと締切のバランスの取り方

はじめに

こんにちは、作曲家/DTM講師の松下です。

「もっとここを良くできるはず...」 「この音がどうしても気に入らない...」 「リファレンス曲のクオリティに全然届かない...」

このような思いで、一曲に何ヶ月も時間をかけてしまう経験はありませんか?
僕も以前は完璧主義が過ぎて、一曲も完成できないまま時間だけが過ぎていく日々を過ごしていました。

今振り返ると、その時期は苦しかったものの、大切な気付きを得られた時期でもありました。今回はそんな経験から学んだ、クオリティと締切のバランスの取り方についてお話しします。


完璧を求めすぎる原因

多くの場合、完璧を求めすぎてしまう原因は「プロの楽曲との比較」にあります。僕もプロの方々の楽曲を聴いては落ち込み、自分の曲を何度も作り直していました。

しかしプロの方々の楽曲は、何年もの経験と試行錯誤の結果として生まれたものです。一曲一曲に時間をかけて上手くなったわけではなく、たくさんの曲を作り続けた結果として今のクオリティがあるのです。

「上手くなりたい」という気持ちは素晴らしいものです。しかし、その気持ちが強すぎるあまり一曲に執着してしまうと、かえって成長の機会を逃してしまうことがあります。

バランスを取るためのアプローチ

では具体的に、どのようにバランスを取れば良いのでしょうか。私が見つけた方法は大きく2つあります。

締切の2日前を自分の中での締切とする

これは作家事務所時代に学んだ、とても重要なテクニックでした。締切ギリギリまで作業していると、どうしても焦りからクリエイティブな発想が失われてしまいます。実際の締切より2日前に自分の中での締切を設定することで、精神的な余裕を保ちながら作業を進められるようになりました。

どんな時も練習だと思って取り組む

これは意外かもしれませんが、プロの現場でも非常に有効な考え方でした。全ての作品を練習として捉えることで、新しいアイデアを試してみたり、普段とは違うアプローチを取ってみたりすることができます。また、「練習だから」と考えることで、必要以上にプレッシャーを感じずに済みます。

この2つの考え方を実践し始めてから、私の作曲の質は大きく向上していきました。というのも、精神的な余裕が生まれることで、本来の創造性を十分に発揮できるようになったからです。プレッシャーや焦りに押しつぶされることなく、自分の音楽性を追求できるようになりました。

締切の活用法

締切は私たちの大敵のようで、実は最高の味方になり得ます。例えば、自分で「この曲は今週末までに完成させる」という締切を設定してみましょう。これにより、際限なく続く試行錯誤に区切りをつけることができます。

ただし、ここで重要なのは、その締切をあくまで目安として捉えることです。厳格すぎる締切は新たなストレスを生み、かえって創造性を阻害してしまう可能性があります。

締切は私たちを縛るものではなく、前に進むためのきっかけとして活用するのが理想的です。

まとめ

完璧を求める気持ちは、クリエイターとして素晴らしい資質です。しかし、その気持ちに振り回されすぎないことも同じくらい大切です。一曲一曲を完璧に仕上げることよりも、たくさんの曲を作る中で自然と質が高まっていくプロセスを信じてみてください。

そして何より、完成させた曲は必ず誰かの心に響くはずです。その確信を持って、次の曲作りに進んでいけたらいいですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!