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今すぐできる!手間をかけずに楽曲の展開をつける方法
はじめに
こんにちは、作曲家/DTM講師の松下です。
皆さんは、楽曲の展開で悩んだことはありますか?
基本的なA,B,サビの流れができたとして、次の2番の流れは?
もちろんそのままでは面白くないですよね。
僕も未だにアイデアが浮かばず展開で悩むことが多々あります。
しかし、問題はA,B,サビを作った時点でかなりの労力を使ってしまっているということです。
いくら展開をつけたいと言っても、これから新たに2Aや2Bのアレンジを考える余裕はないでしょう。
でも実は、楽曲に劇的な展開をつけるのに、必ずしも大がかりなアレンジは必要ありません。
簡単にできる味付けを知っておくのも、一流の作曲家になるコツです。
今回は、すぐに実践できる3つの簡単なテクニックをご紹介します。
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ドラムパターンを変える
まず一つ目は、ドラムパターンの変化です。
これはとても単純ですが、非常に効果的な方法です。
例:1番Aメロでストレートな4つ打ちだったドラムを、2番Aメロハーフビートに変える。
あるいは、最後のCメロで今まで出てきたことのないドラムパターンに切り替えるだけでも、印象は大きく変わります。
リスナーの体感的なグルーブが変わるため、新鮮な印象を与えることができます。
転調する
二つ目は、転調です。
これは特に、最後のサビの盛り上げに効果的です。
例:Aメロで使っていたコード進行を、サビで2度(全音)上げる。
J-POPでは非常にうまく使われていて、いきなり転調するのではなく例えばBメロの終わりから転調に自然に繋がるようなコード進行になっていったりします。
しかし、そんなにうまくやる必要はありません。
最後のサビだけ、音程のある楽器全てを半音上に上げてみてください。
これだけで、フィナーレ感がでて聴く人を飽きさせません。
音を引き算する
三つ目は、音の引き算です。
実は「音を増やす」より「音を減らす」方が、劇的な展開を作れることが多いんです。
例:ラストサビの頭で、ドラムとベースを完全に消して、シンセパッドだけを残す。もしくはドラムとベースだけにする。
すると、音が戻った時の解放感が格段に大きくなります。
また、視聴者の不意をつくことができます。
僕自身、最初は「展開=音を足すこと」だと思っていました。
しかしシンプルな変化こそが最も効果的だということに気づきました。
さいごに
最後に、これらのテクニックは組み合わせて使うことで、より効果的になります。
でも、最初から複雑な組み合わせを考える必要はありません。
まずは一つずつ試してみて、自分の楽曲に合う使い方を見つけていってください。
僕たちの目標は、リスナーの心に残る音楽を作ること。
そのために、これらのシンプルなテクニックを活用しながら、自分らしい表現を追求していきましょう。