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あなたは大丈夫?曲のクオリティを下げてしまうエフェクトプラグインの使い方

はじめに

こんにちは、作曲家兼Sleepfreaksの松下です。

DTMの中での悩みでNo.1を争うものの一つ、ミキシング。
やり方は人それぞれありますし、感覚でやって上手くなっていく方がほとんどです。

この辺りの知識は教科書的なものがなく、断片的な知識だけがネットに広がってしまっています。
それゆえ、とても独学が難しく時間が掛かります。

例えばコンプレッサーで音圧を上げる、EQで被っている音を削って整えるマスキングと言われるテクニックは初心者や中級者に向けられ紹介されていますが、実際はとても上級者向けです。

ほとんどの方はそんなことを勉強するよりも音源選びや音量調節を勉強した方がいいのです。

今回は、そんなエフェクトプラグインの中で間違えがちな基本中の基本の考え方の部分をお伝えします。

どんなプラグインも正しく適用するのは難しいですが、
逆に言えばこれさえ覚えておけば間違った掛け方はしないでしょう。

何となくで適用しない

皆さんは例えばコンプレッサーを適用する時、どのような考えをお持ちでしょうか。
迫力を出したい。または音を整えたいといった具合でしょうか。

しかし、ここで自分に問いかけてみてください。

あなたは今、問題点に気づいた結果それを適用しましたか?

なんとなく今より迫力が出ればいいなと思い、適用していませんか?
なんとなく今より整えばいいなと思い、適用していませんか?

きちんと自分の耳で問題だと思った箇所があるなら、それは適用すべきです。
ですがそうでないなら、適用した結果良くなることは稀でしょう。

なんとなくかけて迫力が出たり整ったりするほど、コンプをはじめとするエフェクトプラグインは甘くはありません。

それだったらプロは全トラックにコンプをかけているはずですし、
そもそもエフェクトプラグインはそういう道具ではないのです。

もう一つ例を出しましょう。

EQによる帯域被りをなくすマスキングテクニック。

例えばよくあるのが次のような適用の仕方。

ベースとキックの低音が被るから、一方または両方を削る。
それによってそれぞれが分離し聞こえやすくなる。

これは非常によく言われますし代表的ですが、ここであなたに問います。

「ベースとキックが被るなぁ〜」と思った事はありますか??

あなたの耳でそう判断するなら、削ってみるのもありでしょう。
でも実際には「帯域被りが起こるらしいから削っておこう」がほとんどだと思います。

そういった自分の耳で判断してないのに適用するエフェクトプラグインは、非常に危険です。
あなたの耳のレベルがそこに達していないのに、適用しようとしているからです。

これでは子供に包丁を持たせるのと変わりませんし、
ジムバッジが足りていないのにレベルの高いポケモンを使おうとするのと同じです。←???

正しい使い方をするには、それ相応の耳が必要なのです。

わからないならエフェクトプラグインは使わなくてもいい

すると、こんな声が聞こえてきそうです。

じゃあ逆にいつエフェクトを適用するの??

それに対しての答えはこれです。

使い道がわからない時は、適用しなくていいです。

例えばプロは、さっきのEQの話でいうとしっかり帯域被りを認識して問題点を解決するために適用しています。
しかしこれを認識または判断するのにはかなり繊細な耳が必要で、また内容も非常に微妙な調整であることが多いです。

EQやコンプなどのエフェクトプラグインは、楽曲全体で言うと90点を100点にするような僅差を埋めるのに使用します。
つまり90点の部分が完璧に獲得でき、その先にある高みがエフェクトだということです。

まだまだ50点しか取れていないのに、エフェクトで10点の僅差を狙いに行っている場合ではありません。大抵の原因はもっと、他にあるのです。

それでは一生エフェクトを使えないのかといえばそうではありません。

あなたがエフェクトプラグイン以外で90点を取れるようになった時、
音量調節や音源プラグインのみでは解決できない問題に勝手に気付きます。

その時、エフェクトプラグインのことを思い出すでしょう。
そのような問題を解決するにはもってこいです。

その時を静かに待ちましょう。それがあなたにとっての正解です。

さいごに

今回のお話はこのあたりの記事と非常に近いです。

ただとんでもなく大事なところなので、単独記事でご紹介させていただきました。

世の中に出回っている情報が間違っているわけではありません。
ただそれらが断片的すぎてどの順で学べばいいのか?
その知識は初級なのか中級なのか上級なのかもわからずどうしても独学するのに回り道になってしまいがちです。

僕も独学で勉強してきたので、それらの情報には惑わされてきました。

皆さんにはそうなってほしくないので、お気をつけください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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改めて、お読み頂きありがとうございました。

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