「機動戦士ガンダムGQUUUUUUX」について大胆予想してみる

劇場版を見てきたので語る。

以下、オタクの一人語り


さて、みなさんは黒歴史という言葉をご存知でしょうか?これ、実は元ネタはガンダムなんですね。

ガンダムというのはそもそも生みの親である富野由悠季とみのよしゆき監督がつくだした宇宙世紀という年代を舞台にした作品群でした。

やがて富野監督の手を離れ、宇宙世紀からも離れてまったく別のオリジナル作品としてGガンダム、ガンダムW、ガンダムXといった作品が生まれていきその後に総決算的な形で富野監督がターンAガンダムという作品をつくりました。

それまであまり関連性がないとされていたすべてのガンダムシリーズを富野監督は「黒歴史」という名の下に統合し、かつ終わらせるというような大胆な試みをしてすべてを肯定し包括したのです。

その後もガンダムシリーズは展開されていきましたが、すべてのガンダムは富野監督によって包みこまれている状態であったと言えましょう。

以降に展開されたガンダムシリーズは言わば終わらないガンダム大喜利、網目のように細かい宇宙世紀というパイの奪い合い、そういった二次創作的なものになっていました。

以下、壮絶なネタバレと考察

今回のスタジオカラーの試みはパイの方を広げる試み、これまでズタズタに切り分けられたパイを裏返しにしてもう一回盛り付けからはじめようぜ!
というものだと受け取りました。

しかしながら初代ガンダムについての考察はたぶん死ぬほどされているのでそこはあえて全部スルーします。

初代ガンダムの架空戦記が歴史として提示された感じです。そこからまるで別の作品が始まるかのように絵柄がイラストレーター・竹デザインの可愛らしい絵柄になり『機動戦士GQUUUUUUX』が始まりました。

これはよくあるマルチバース的なものだと言えるのですが、この「絵柄」そのものを変えてストーリーをはじめるという手法そのものにガンダム・シリーズの文脈が乗っかっている気がします。

そして『GQUUUUUUX』ではそれまでの逆転の歴史の延長戦でありながら、ガンダム同士の違法バトルであるクランバトルが行われているという設定。

このままクランバトルを続ける流れで行くなら……こういう予想は当然できるでしょう。

①クランバトルのルールに則って恐らく特別である『GQUUUUUUX』の頭部を取り返すためにジオンがエースパイロットを派遣してくる
②もちろん正史の登場人物が今後も出てくる
③ニュータイプとはどういう存在なのか核心に迫る

が、こんくらいの予想なら誰でもできそうなのでもっと大胆な予想をしてみた。

大胆予想

クランバトルの頭部破壊で勝利というルールだけど、これはそれぞれの国家代表のガンダムが地球をリングにしてデスマッチを繰り広げ主権を争う『起動武闘伝Gガンダム』の設定にも少し似ている。

というわけで『GQUUUUUUX』はもしかしたら単に正史を逆転させたのではなく、黒歴史そのものを逆転させようと言う試みではないだろうか?

まだGガンダムっぽさのカケラしかないが、それだけではなくこれまでのガンダムシリーズへのパイプのような設定が盛り込まれていくかも知れない。

つまり『GQUUUUUUX』とは富野監督によってすべてを『黒歴史』として内包されたガンダム・ユニバースを逆側から取り込み直して『白歴史』をつくろうという試みではないか。

そう考えると『GQUUUUUUX』の無駄に多いUの意味も見えてくる、これらはそれぞれのガンダムシリーズのUniverseユニバースのUなのではないか?
無数のガンダムユニバースを内包するガンダム、それが『GQUUUUUUX』である、ということでどうだろう?

わざわざ初代ガンダムのオマージュ的な作品からはじまり、絵柄まで変えて『GQUUUUUUX』をはじめたのだから、もしかしたらさらに絵柄を変えることだってあるかも知れない。

そしてこの作品のテーマは『継承』なのではないだろうか?
これまで連綿と続くガンダムシリーズを次の世代へと譲り渡す儀式。

そういった意味では今回の舞台となるコロニーに『ネノクニ』があったり『アマテ』という名前であったり日本神話に基づいているフシもあるので、国譲りならぬガンダム譲りが行われるのかも知れない。

これまでのガンダムシリーズの『黒歴史』を『白歴史』にひっくり返して再び表に出す。陰と陽の一体化。

うーん、これは合気道。

ということでオタクの1人語りでした。

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合気道化師マツリくん
マツリの合気道はワシが育てたって言いたくない?