他人の不機嫌な感情に対処する方法を合気道で考えてみた:触れずに動かすテクニック

合気道では人を触れずに動かすといったこともやる。

実際に武道でそういうことをやってると実にうさんくさく見えるけれど、世の中ではそんな「触れずに動かす」方がありふれてるし実はそんなに不思議なことじゃない

よくあるのが不機嫌な態度で人を動かすってやつ。

それなりに関係性のある人がめっちゃ不機嫌にしていると、周りが察して機嫌を取ろうとしてくれるので、その人はどんどん不機嫌になっていく。
そして、不機嫌の達人が誕生する。

なぜ触れる前に動くのか?

合気道の場合は、武器を使うとわかりやすい
相手がナイフを自分に刺そうとして近づけてきたら、誰だって避ける。
刺そうという意識がちゃんと感じられれば感じられるほど、その現実感は増す。

こうした形稽古はヤラセとリアルの狭間にあって、もちろんヤラセで倒れることもあるが、それがどれだけリアルであるか?が、そのヤラセのリアリティそのものを高める。

つまり刺さりもしない、刺す気のない攻撃なんかでは演技くさい倒れ方しかできないし、本気で殺す気のある攻めであるならちゃんと逃げるように倒れるということだ。

やる気の問題が物事を大きく左右する。

コミュニケーションは人を動かす

普段、触れずに動かすなんてヤラセだなんだと言ってる人だって、会社で上司が不機嫌だったり、家族が不機嫌だったりしたら何かと世話を焼いたりするだろう。

なぜ動くのか?
結局はそういった相手の「本気」とか「気持ち」みたいな曖昧なものを感じるから動いてしまうのだ。

ただ、逆に言えばこれはタネも仕掛けもあることなので、どんなに本気だったところで痛みも苦しみも与えられないというネタが割れてしまったら、人は動かせなくなる

こういうのが「気」で人を動かすってことなんじゃねーの?と思ってる。知らんけど。

不機嫌な相手への対処

人間はけっこうシンプルに不機嫌な人が嫌いだ。
だからその状態を解消するためには色々動こうとしてしまう。
つまり不機嫌そうにしているとお得な状態になる。

合気道で武器を使うなどして稽古すると、だんだんその武器が本当に自分を狙っているか? 当てる気がないのか? といったことがわかってくる。

それは不機嫌そうな人がどういうつもりでこちらを動かそうとしてくるか?についても同じことが言える。
単なる打算なのか、当てるフリをしているだけなのか、それとも本気なのか?

そのあたりが読み取れれば不機嫌でコントロールされなくなってくる。

ただ、人間関係は殺し合いではないので相手が本気になるまでほっとけばいいというわけではない。
むしろ不機嫌になられる前に機嫌を取ってやれるくらいの「先」を取った方が人間関係は円滑になるだろう。

というわけで、合気道をやろう。

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合気道化師マツリくん
マツリの合気道はワシが育てたって言いたくない?