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眠りに就く男_67歳の新人漫画家紹介
私は休みの日の夜はすぐに寝る。
大体夜の18時か遅くとも19時には寝てしまう。昼間から酒を飲んで酔っ払っているので夜はすぐに寝てしまうのかと思っていたけれど、昨日は珍しくお酒をのんでいないのに(忘年会で飲み続けて胃が痛いので控えている)、やっぱり18時には寝てしまった。酔っぱらっているかどうかは関係ないみたいだ。
・・・・今日起きたら13時だった。ざっと19時間寝ていたことになる。
いつもは朝6時には目を覚ましてロードバイクに乗るのが日課なので、さすがに寝すぎで心配になる。別に体が疲れているとか調子が悪いとか言う感じもないのだけれど(胃が痛いくらい)、一年の疲れがたまっているのかもしれない。
世界中で少なからぬ人たちが不眠症で苦しんでいるのに、私は眠れずに苦しむという経験がない。いつでも寝られるし、夜中に目が覚めてたらそのまま眠くなるまでネットを見たり本を読んだりラジオを聴いたりして過ごしている。朝まで眠れないなんてこともなく、そのうち寝てしまう。結局自分が眠れるか眠れないかと言うことをほとんど気にしていないから、適当な時間に寝て、起きたら眠くなるまで起きている。妻は眠れなくなるからカフェインはできるだけ取らないし、夜中に目が覚めないようにあまり早く眠らないようにしているそうだ。妻の話や不眠症の人たちの話を聞いていると睡眠に悩まなくてよい人生は相当得していると思う。
先日、夜中に目が覚めてラジコで伊集院光の深夜ラジオをきいていたら、伊集院光が今年のベストバイとしていろいろな食べ物や商品を紹介していたのだけれど、その中で67歳の新人漫画家「ハン角斉」の短編集を紹介していた。寝ぼけて聞いていたので、そういう漫画家が主人公の漫画か小説だったかなと思いこんでいたのだけど、次の日にネットで調べてみたら実在の人物だった。
漫画家を志して挫折し、北海道の幕別町という十勝地域の小さな町で整体師として生きる男が45歳で再び漫画を描き始め、コンクールに数十回落選しながらも、彼は絶望することもなく、漫画を描き続けること20年。そして65歳で新人コンクールで見いだされ、小学館「ビッグコミックスペリオール」に短編が掲載され、短編集の発売にいたる。そんな話を寝ぼけて聞いていたら、そんな小説なのかなと思ったのも無理はないけれど、そんな小説みたいな奇な事実。
ネットで検索していたら文春オンラインで新人コンクールで彼が発見された作品「眠りに就く時…」を見つけたのでリンク。無料で読めます。
こちらは新人賞受賞作「山で暮らす男」
67歳の新人漫画家。
20年かけて、だんだん絵もストーリーもうまくなってきたという。周囲は45歳の新人では相手にされなかったけれど、60を過ぎたら逆に物珍しさから注目されたというかもしれないけれど、私はそうは思わない。一つのことを20年やり続けて、成長を目指し続けた一人の人間が、プロの編集者に認められる作品を作れるようになったというだけのことだ。
いつからだって人間は成長できる。それを続ける限り。
そんなことを考えていたら、そろそろ18時。2023年最後の眠りに就く時間になった(まだ寝るのか、成長はどうした)…。
それでは良いお年を。