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20240922 学校の放送室に関する疑問 -海外・大学

 SNSなどをみていると、「お昼の放送で〇〇の曲が流れて~」といった話題を結構みかけます。私自身はお昼の放送などでネタになるような思い出はありませんが、学校の放送室の記憶はあるなあと。
 職員室の隣の隣くらいにあった小さい部屋で、防音壁に囲まれていたので基本は真っ暗の部屋で電気をつけても薄暗い部屋の中は乾いて埃っぽく、ほんのりスパイシーな成分も感じるにおいに満ちていて、どこか「大人」を感じさせる空間だった気がします。
 部屋は前後2つに茶色いアクリル板で分かれていて、奥にはレコードプレーヤーやカセットデッキやイコライザーや大き目のマイクとヘッドフォンがあった記憶があります。
 もう一人がボタン押してマイクで話をしている間にカセットの頭出しをして、タイミングを取って曲を再生してソースを切り替えるようなことをした記憶があります。
 こうした部屋は、高校時代は関心がなかったので記憶がありませんが、小学校と中学校では存在していた記憶があり放送委員としてお昼の放送を受け持った記憶もあります。SNSなどでの書き込みを読む限り、全国の小中高で同じような放送室は存在したのではないかなあと。

 でも、大学でその手の「放送室」があるところは少ないのではとハタと思いました。大学でもチャイムはならすし「契約している電力を超えたので冷房を切ります」なんて無慈悲なアナウンスが全館に流れるのを昔何度も聞いたので「全館放送設備」というのはどの大学でもあると思います。しかしそれはおそらく施設課などの管轄で、基本的には防災設備の一部となっていると思います。それを用いて音楽を鳴らしたりはできて、勤務先でもオープンキャンパスの時にBGMを流していましたが、音楽室は存在しません。
 では、規模が大きい大学なら存在するかといえば、それもないのかなあと。早慶マーチ日東駒専産近甲龍くらいの超巨大大学の場合、ラジオ局の収録ブースのようなものがあってそこで学内に向けた番組を提供しているところがあったような記憶もありますがごく一部だった気がします。基本的に大学の場合規模が大きくなればなるほど学部の独立性が高まりますし、建物がうん十うん百あるとそれを束ねて何かを放送するための設備を設けるという発想はなかなか出てこないのではないかなあと。
 で、もし私の直感があたっていて、「小中高には放送室はあるが大学にはない」場合、それは文科省などのどのような働きかけで小中高に放送室が設置されたのかというのが疑問になってきます。
 教育学についての知識はさっぱりですが、学制や時間割や教育内容などに関してはドイツやアメリカなどの影響などを受けているとかいうのを聞いた記憶があります。では、学校の設備についてはどの国の模倣をしたのか…となるとそのあたりの知識は全然知らないなあと。
 「海外 学校 放送室」のワードで調べてみても、海外の学校の最新の放送室設備などについて紹介するページはさっとは出てきませんでした。
 日本の学校の中に校内放送などの設備機器がどのように設置されていったかについてはよくわかる資料がHPに見つかりましたので引用します。

【書誌情報】
日本ラジオ博物館 戦後の学校放送受信機.

 リンクはトップページへはるようにとのことなので上記の記事への直接リンクは貼れませんが、「第3展示室」の「学校放送・技術教育」からたどっていただけると読めると思います。
 上記の記事を拝見するに、「ラジオ放送を全校で聞かせたい」という欲求の元まず学校に校内放送設備が充実されていき、その後ラジオ放送を聞かせる需要が減ったため、学内放送として使用する目的変更が起きてきたという流れなのかと思いました。
 何かまた放送室についてまとめた文献などないかを探してみたいと思います。

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