20230318 清凉寺(嵯峨釈迦堂)のお松明式(点火の様子)
清凉寺(嵯峨釈迦堂)のお松明式の概要などは前回のNOTEをご覧ください。
https://note.com/matsurishinri/n/n624267c46a27
今回はお松明式の様子を動画を含めて紹介したいと思います。
18時半から始まった重要無形民族文化財嵯峨狂言の「土蜘蛛」の演題が終わったのが19:15くらいだったと思いましたがその頃ちょうど恩師より電話がかかってきてお目にかかることができました。
お松明の周りには安全のロープが張り巡らされていて,その周りにいろんな夜店が円を描いて配置されており,ロープと夜店の間に観客が集まる状態だったのですが,観客が非常に多く騒々しかったので人のあまりいない本堂の横に移動してしばらく祭研究についていろいろと話し込みました。
お松明式に関するタイムスケジュールを再掲すると
八時 お松明式おねり〔 西門 → 山門 → 本堂前 〕
八時三十分 お松明に点火
九時三十分 終了
なので,八時にお松明の近くに移動したのですが,八時は「お松明おねり」の開始の時間であり,境内の外を提灯が練り歩く時間なので境内に居てはその様子を見られませんでした。しかし,今ここを離れると戻ってこれないのが分かったのでそのまま30分話しながら待つことにしました。
そしてちょうど八時半になったころに,お松明ではなく,本堂とお松明の間くらいに井桁に組まれた木に点火されました。
まずは濃く勢いのある煙がもうもうもうと立ち上がり,風向きで自分たちのいた方に全部襲ってきたので周りにいた人たちが歓声をわいわいあげていきます。その後おそらく護摩木を投げ入れていくのですがすごく燃える火力が強く,そして細かな火の粉が星のようにきれいに天に昇っていくので皆がスマホを撮りだして撮影しまくりでした。
その様子の動画があるのでご覧ください。
そうしてお松明ではなく横の火が燃えるさまで満足していたのですが…お松明の威力はそれをはるかに凌駕しておりました。
横の火から長い竹ざおで火を取りお松明の上から投げ入れるとあっという間に下から燃え広がってお松明全体が火の大木になり,それが3つすぐに火がつくことで火の森になり近くにいては熱くて耐えられないほどのすごい勢いの火でした。
その様子の動画もあるのでこちらは音声はありませんがご覧ください。
https://youtu.be/inlihDWl8lA
そして予定では9時半までとありましたが,9時10分くらいにはもうすべて燃えつくしていたと思います。
もっと人が少なく火も少しずつ燃えあがるしめやかな祭をイメージしていたのですが,予想とは全然違い観客の数がすごくて見ている人たちの若いパワーもすごくてそしてその若い人たちも驚異の声をあげるくらい火のパワーがすごくてあふれんばかりにみなぎる力に圧倒されっぱなしでした。
そして,それはまた私の「祭の若者像」ががらりと変わるきっかけになったのですが,それについてはまた別に記述したいと思います。