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20241104 若者には18きっぷよりサイコロきっぷを!

 18きっぷの制度の改悪の話題がいろいろなところで取り上げられ続けていますね。確かに「連続する3日か5日の利用」なんてホテルなどの宿泊が必須だからお金と時間に余裕のある人しか使えないよなあと。
 おそらく、これまでの18きっぷで一番助かっていたのは「遠距離の帰省客」で、夏正月春の学校の休みに片道1,2枚で帰省して実家で過ごしてまた学校に戻るという使い方がJR側でも想定していた「素敵な使い方」だったのだろうと思います。
 それで、この度の改悪に反対する人が主張した理由の一つとして「若者が18きっぷを利用して鉄道での旅行を好きになることで将来の需要を生めるのに若者の芽を摘むことになるぞ!」ということでした。
 でもこれおそらくJRもそういう期待をもって18きっぷを販売したけど、昔18きっぷを使っていた人はそのままずっと18きっぷを使い続け、中高年になって余裕ができても新幹線や特急を使わず18きっぷをつかいつづけるということがデータとして証明されてしまったから「むしろJRにとっては将来の需要を潰すダメな切符」となって改悪したのだろうなあと思います。
 ある意味18きっぷって「ラーメン屋が新装開店した時にサービスで半額にする」ような切符であり、そうした「半額だから食べた人間」は将来リピーターになることはなく、永遠に他のお店のオープン半額を探し続けるだけなのですよね自戒を込めて。
 そういう意味では、若者に新幹線や特急での旅の楽しさを体験してリピーターになってもらうために一番良いのは、「サイコロ切符の遠距離当選確率を若者にはUPする」なのではないかなあと思います。年寄りは近場ばっかりあたるけど宿やら飯やらがおいし場所であればさほど文句もでないでしょうし、若者が楽しんでいると思えばそれなりに互助の感覚を得られて楽しめるのではないかなあと思います。
 もしくはサイコロ切符の確率などは同じでも年齢で値段を変えるとかですかね~。サイコロ切符はお得さを求める面もありますが「ランダムに決められてしまうことの面白さ」がメインだと思うので、ほぼ定価で行くのと変わらない場所に決まってもあまり文句は出ないと思うのですよね。
 まあ、サイコロ切符自体が18きっぷ並みに不採算な切符でJRも廃止したいのかもしれませんが、せめて若者だけでもサイコロ切符の楽しさを体験してほしいなあと思います。

【書誌情報】
濵上康作 2023 鉄道による観光需要創造の取組み(サイコロきっぷによる若年層のご利用獲得) : 西日本旅客鉄道. 運転協会誌, 65(9), 9 – 12.

 サイコロきっぷに関する研究があるようですね~読んでみたい。

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