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20240423 最高の学年暦はどこの大学?

 自分が学生だった頃は「90分授業を12回程度」で半期の授業は終わっていた記憶がありますが,教員になってからは「90分授業を15回」を確実に確保することが求められるようになり,それはどのだいがくでもそうだったと思います。
 最近は1コマの時間をいじって「90分を15回」以外にも「100分を14回」とか「105分を13回」などの大学も増えてきた気がします。授業の回数が減るのはうれしいのですが,1コマの時間を長くすると「帰る時間が遅くなる」という弊害があり,夜間や二部と変わらない時間に終わる様になったりもして不評というのもあると思います。
 私個人としては,「105分を13回」などにすると夏休みや春休みの期間が長くなって教員も学生もうれしいとは思うのですが,「大学に来て大学を楽しむ」期間が減ることになって残念な面も多いのではと思っています。
 あと,大学で違いがあるのが「祝日に授業をするか」というのがあると思います。前の大学は祝日にほとんど授業が入っているのに対して非常勤先は祝日は休講だったりでずれがあったので困ることが多かったなあと。
 今の大学は異動してきた当初は祝日授業は無かったのですが,今年から「ある週に○回目の授業の曜日と×回目の授業の曜日が混ざるのを避けるため祝日授業を導入する」ことが決まってしまいました。確かに昨年などは月曜日だけ2週間遅れて授業が終わったりしてちぐはぐだったのは確かですが,でも祝日授業は自分はあまり好きじゃないのでこの変化はうれしくないなあと。
 こんな感じで学年暦についてはなかなか「これが正解」「これが最高」というのはなくて毎年少しずつ試行錯誤を繰り返してよい物を目指していくのだと思いますが,学生の満足度などから科学的に整理した研究はないのかなあと。
 
 CiNiiで検索してみると,
 
・法政大学の100分化
・明治大学の100分化
・立命館大学
・筑波大学
・高知工科大学
 
などの研究があるようですね。
 
【書誌情報】
羽田貴史 2019 大学学年暦の歴史的考察 : 入学時期と学年開始期をめぐって. 大学史研究, 27, 165 – 189.

 
 これとか歴史的な経緯がわかりそうで読んでみたいのですがPDFはなしで残念無念。まあでもセメスター制とか秋入学とかでもまた色々違いがありましたよね。東大が確かセメスター制で結構な数の大学がセメスター制を導入していた記憶があるけど理解するの難しそうだなあと。
 
 PDFが入手できそうなのは以下のものでしょうか。また読んでみたいと思います。
 
仲井邦佳 2016 大学の単位制度と学年暦 : 「1単位=45時間」と「1科目=1350分説(15週論)」. 立命館産業社会論集, 51(4), 1 – 11.


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