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20240910 同情するなら〇ねをくれ

 今でも知名度が高い安達祐実さん主演で主題歌はこれまた今でも知名度が高く曲自体の知名度も高かった中島みゆきの『空と君のあいだに』であったドラマ『家なき子』に関しては、放送当時はかなりヒットして、このNOTEのタイトルの「同情するなら金をくれ!」というセリフは流行語になった気がします。
 理解が間違っているかもしれませんが、このセリフを使って、「小さい子どもがこんなセリフを言わないといけない状況にあるのはかわいそうだなと思うのが同情(sympathy)」であり、「子どもと同じように“金をくれ”って気持ちになれるのが共感(empathy)」って感じで例えて同情と共感の違いを説明することが結構ありました。
 昔はそれで理解が促進してくれていた気がするのですがかなり昔でもう全然通じなくなったなあと思っていたのですが、今調べると『家なき子』は一度も再放送されていないのですね。

【書誌情報】

週刊ポスト 2020 『家なき子』『聖者の行進』…名作ドラマを再放送できぬ事情.  週刊ポスト5月22・29日号 (NEWポストセブン 2024年9月10日閲覧)

例えば安達祐実主演の『家なき子』(1994年・日テレ系 最高視聴率37.2%)。「同情するなら金をくれ!」のセリフは社会現象にもなったが、地上波での再放送は一度もない。

「不幸な境遇の安達がけなげに生きる姿が共感を呼びましたが、いまの時代では、安達へのいじめ描写が貧困家庭への差別を助長しかねないとして、再放送には慎重になっている」(日テレ関係者)

 週刊ポストの記事によると上のような事情があるため再放送されなかったようです。何度も再放送されているイメージあったのですがゼロだったとは思っていなくて、そりゃそんなドラマの中のシーンをたとえ話にしても伝わらないよなあと。

 最近はもう本当に大学生がみているドラマも聞いている曲も個人個人で別々だというのは実感していて、大学生に自己紹介をしてもらう時に話す内容の例として「好きな有名人・最近よく聞く曲」を挙げると「知らない人も多いと思いますが~」というエクスキューズをつけて話すことが大学生自身もすごく増えたなあと思います。
 今後は既成のアイドルやアーティストではなく、AIで自分好みの曲や映画を作ってそれを体験するようになるだろうから、本当に「共通体験」がなくなっていくのだろうと思います。
 そうなると本当に「学校での共通体験」の意味がますます増えていくわけで…学校の責任がますます増えて困ったものですね。

 同情するなら…「かね」もいいけど素晴らしい共通体験に育ちうる「たね」が欲しいな~。


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