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20231015 灘のけんか祭(松原八幡神社秋季例大祭)が最高でした

 昨日は雨のため断念した灘のけんか祭に行ってきました。
 
 朝起きて体調が悪いわけではないですが快眠しゃっきり目覚め!みたいな感じではなかったのでだらだらしてしまい自宅を出たのは11時過ぎ…山陽電車で行くのでJRの新快速ほど早くないのだろうなあと思ったのですがこの日は白浜の宮駅に特急が停まるので40分弱で到着出来ました。
 そのままお宮の中に入るとおそらく「宮遷しの儀」をされているようでした。内容はわかりませんがお宮の拝殿の前で幟を行ったり来たりさせて福岡で例えると玉せせりの玉が入る前の様な感じのものをしていて,若者が鈴緒に登ったことでおそらく封印が溶けたようになったようでお宮から神輿が出てきました。

 まずびっくりしたのがこの神輿をぼんぼんみたいなものでバコバコ叩きまくるのですね。あまりに強くたたくのでぼんぼんが分解してきれいでしたが,「やはり激しい祭りだなあ」とびっくりしました。

 お神輿って神様の憑代のことが多いので叩くのは何故なんだろうと思いますがどこかで「激しく打ち合ったり練り合ったりするのを神様が喜ばれる」というようなことを書かれていた記憶もあるので詳しい由来をまた後日調べてみたいなと。

 で,境内でも3つの神輿の練合を割合近くでみられたのでもういいか…帰るか…と思ったのですがこういう時にいつも思い出すのが徒然草の石清水八幡宮を訪れた仁和寺の法師の話。「お旅山をみにいかなかったのに灘のけんか祭みてきたなんていえませんよぷぷぷ~」と笑われないように一応お旅山もみにいくことにしました。
 
 で,行ってみて大正解。お旅山の景色こそが灘のけんか祭のすごさだろうなあと。
  一番雰囲気が伝わりそうな写真を挙げますが「四方八方が包まれている」感じは全然伝わりませんね残念。

 初めて見た景色ですしこれまで祭をみてきた中で類似のものがないのでたとえようがないのですが,一番近いのはギリシャのアテネでみたコロッセオでしょうか。山笠で例えると櫛田神社の桟敷席が大東園くらいまで上に伸びている感じでしょうかね。
 練り場を中心に四方に臼のように山が拡がっていて,結構急で高さもある斜面に棚田のように観客席が何段にも薄く作られて重なっていて,それぞれの段にみっちりゴザやシートが敷き詰められいろんな地域の家族がお弁当やお酒を楽しみながら今か今かと神輿の到着を待つ空間。
 ある意味それだけこの祭に参加する地域が広いことと,その地域の人たちがそこで祭をみることをすごく大事にしていることがびんびん伝わってきてすごいなあと感嘆させられました。
 まあでもこれだけの場所なので基本的によその人はみることがほぼできず,すごい遠い所の通路横の空き地の柵に人がいる間から無理やり写真を撮った感じなので全然いい写真は撮れませんでしたが,神輿や屋台自体はみられませんでした,あのお旅山の空間を体験できただけですごく良かったです。
 最初は神輿3台が練り合っていて,こちらはぶつかるのを想定した造りなので横転したりして派手でした。

 その後屋台がきて,これらは装飾もすごく豪華なのでこんなの横転させて傷ついたら修復にお金かかりそう…とびびっていたのですが,屋台に関してはぶつける感じではなく並んで平行に移動しあう感じだったので横転するところはみずにすみました。

 屋台は6台あるようですが,重いカメラと重い望遠レンズを持ち続けて膝も腰も悲鳴を上げ始めたので最初の3つの屋台がそろったのを見届けて今年は帰ることにしました。

 あと,ラッキーだったのが横にいた若い女性に地元の年配の方が詳しく説明していて,
 
・参加者は年齢で衣装が分かれていて,白⇒黄⇒赤の順で年が若くなる
 
・すぐに横転するようなのはあまり上手ではなく,上手な人たちはお互いを合わせることで高く掲げる感じでながく維持できるのがよい
 
・神輿や屋台を練り合わせるのは,これが海の近くに住む人の祭りであり,船に見立てていて船についた貝をこすり合わせて落とすためである
 
などの全然知らないことを教えているのを横で聞けたのが良かったです。
 
 ということで灘のけんか祭が非常に面白くて研究したくなりましたが,このお旅山の良さは外部の人間の参加しにくさと表裏一体なのでどうしたものかなあとも。まあでもこういうのを考えるのってやはり楽しいのでいい体験できたなあと。

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