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20230510 帰るどんたく 帰らぬ山笠

 改めて説明する必要はないと思いますが,博多祇園山笠の追い山では櫛田神社の清道に櫛田入りした舁き山は博多部のいろんなところを巡り,最後は石村萬盛堂のところにある「廻り止め」で舁き終えて,その後は櫛田神社に戻らずそれぞれの流に戻っていきます。そういう意味で,山笠は「櫛田神社に帰らない祭」だと思います(その日のうちに山棒は総合神庫に戻りますが)。
 そして博多松囃子も,5月3日,4日の両日とも櫛田神社から出発しますが,確か3日は県庁(みにいったことがない)がゴールで,4日は冷泉公園がゴールでその後各流に戻っていたと思います。

2019年の冷泉公園での様子

 しかし,2021年は冷泉公園ではなく櫛田神社に戻ってきて,能舞台で稚児舞の披露があり宮司さんや松囃子振興会の会長さんのあいさつなどがあり,「櫛田神社に帰ってくる」ようになっていました。

2021年の櫛田神社でのしまいの稚児舞
2021年の櫛田神社での最後の挨拶

 そして,2023年の松囃子のルートを確認するとやはり4日の最後は櫛田神社に戻ってきているので松囃子は「帰ってくる祭」になったのだなあと。
 この変化がなぜ起きたのかについては全然知らないのですが,なんというか日本全体の最近のいろんな祭で起きている変化と同じベクトルを反映した結果なのではと思っていて,それを明らかにできると論文になりそうだなあと思っているのですがさてどう証明していけばよいのか…。

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