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20230617 親子飾り山~ジェネラティビティの極み

 共同研究をしてくださっている先輩と祭とジェネラティビティ(世代性,世代継承性,生殖性など)の関係について検討しておりますが,今日はまさに祭の中のジェネラティビティの極みと思われたことを写真で振り返りたいと思います。
 昨日,六月の櫛田神社では,通年展示されていた飾り山の人形が一度解かれ,7月1日からの公開のためにその年の人形が飾られる月であることを説明しました。

https://www.hakatayamakasa.com/133439.html

 これ以外の年も該当するかもしれませんが,少なくとも令和二年と令和三年の櫛田神社の飾り山の人形は,表を中村信喬氏,見送りを息子の中村弘峰氏が担当されていて,櫛田神社の飾り山を親子で担当できるというのはどれだけ栄誉あることであり,どれだけジェネラティビティ感じられることだろうと感嘆しておりました。
 
 こちらが令和三年の表の人形の配置を指示する中村信喬氏。
 


 そしてこちらが見送りの人形の配置を指示する中村弘峰氏。
 


 そして見えにくいと思いますが親子がそれぞれの飾り山に対峙することで親子も対峙している写真…。

 飾り山の「表」「見送り」という言葉は「裏」と言わないための言葉だと思いますが,そのため「表」も「見送り」もレコードの「両A面」的などっちも主役という意味があると思います。それはまた,表と見送りを担当した親子それぞれが主役となって人形を作ったことであり,祭の中で親子がそれぞれ同時に主役を果たせて,それが1つの飾り山として成立している…祭の中で「親の担った役を子どもが担うことによる継承・ジェネラティビティ」は多く見られていると思いますが,「同時に主役を果たしながらの継承・ジェネラティビティ」はなんて素敵で貴重な状況なのだろうなあと。
 今年の櫛田神社の飾り山はそれぞれ別の人形師の方がご担当のようですが,またいろんなところで別のジェネラティビティがみられそうで期待しております。 


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