子どものアトピー治療|軟膏塗布とスキンケアの基本
子どものアトピー治療で注射薬(デュピクセント)を導入してから6週間が経ちました。
ステロイド軟膏塗布もだいぶ少なくなりました。
ランクとしてはまだベリーストロングですが腹部・背部・臀部(なかなかしつこい場所)に週2回塗布で悪化することなくうまくいっています。
デュピクセント注射前は、週2回のステロイド塗布(しかも全身)だとギリギリで塗布予定日の前日には痒みが顔を出している感じでしたが今はそれも全くない。
次回の受診時にステロイドは完全に中止になるかもしれない・・・そんな期待もしています。
ただ、外遊びをし過ぎると発汗や紫外線によってか、あちこちボリボリ掻いていました。でも保湿だけで2日もあれば治ってしまうほど、お肌が良くなっています。
発汗や紫外線対策として、もう少しケアを考えた方が良さそうだなと思っています。
軟膏塗布とスキンケアの基本
軟膏塗布の方法
アトピー性皮膚炎に対して、ステロイド外用薬やカルシニューリン阻害外用薬(タクロリムス)、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害外用薬(デルゴシチニブ)、ホスホジエステラーゼ4阻害外用薬(ジファミラスト)があります。
年齢や症状、皮疹の範囲などによって適切な処方がなされると思いますが、どの軟膏においても共通して言えるのは、外用薬は皮膚がしっとりする程度の十分な量を塗布することが大切であるということです。
1finger -tip unit(FTU)といって、大人の人差し指の指先から第一関節にチューブから押し出した軟膏の量で大人の両手手のひら分の面積を塗ることが推奨されています。(厳密にはチューブの口径は5mmのものでとされていますが、実際ワセリンやヘパリン類似物質含有製剤などと混合したものを容器に入れて処方されたりするのでわたしは目分量で塗布し、皮膚がしっとりしてティッシュがくっつきそうなくらいを目安にしています)
スキンケアには目的に応じて行おう
スキンケア外用薬には保湿を目的としたものと、保護を目的としたものの2種類があります。
皮膚の保湿目的でヘパリン類似物質含有製剤(ヒルドイド)、尿素製剤(ケラチナミン・ウレパール)が処方されることが多いです。
これらは角質層の水分含有量を改善して、皮膚バリア機能を回復・維持することでアレルゲンの侵入予防と皮膚炎の予防、痒みの抑制に効果があります。
アトピー性皮膚炎では皮膚のバリア機能や保湿因子が低下しているので、十分な保湿が必要となります。
ただ、保険上なのかヒルドイド等の保湿剤を1ヶ月分十分に処方してもらうことができず、数日で無くなってしまうことも多々。都度処方してもらいに受診するのも面倒・・・なので市販のボディローション多用しています。
以前紹介したようにキュレルが良い仕事をしてくれています。
尿素製剤においては12歳以下にはしようしないようにとあったので、我が家ではしようしていません。(大人が使うとお肌がふっくらしているので、効果はあるだろうなと思います)
皮膚の保護目的では白色ワセリン、亜鉛華軟膏、アズノール軟膏などが挙げられます。これらは障害された皮膚のバリア機能を補充・補強または代償することを目的としています。保湿の効果は無いので、保湿をした後に水分が蒸発しないように蓋をするとか、外からの刺激を防ぐために使用するのが良いかなと思います。
よだれの多い時期や離乳食で食べ物が口周りにつくなどの時やおしっこや便からお肌を守るために塗るのが良いのかなと思います。
保湿剤や保護剤の使用にあたって、接触性皮膚炎やアレルギーを引き起こす可能性もあるので、初めて使用するときはパッチテストといって、皮膚の柔らかい腕の内側などに少し塗って数日様子を見てから特に皮膚状態に問題がなければ全身に使うといった工夫も必要かもしれません。