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ITIL4よもやま話 従うべき原則⑤ ~包括的に考え、取り組む~

 久々の投稿はITIL4従うべき原則の第5回、「包括的に考え、取り組む」です。

 「包括的に考える」とは、「サイロ化を無くしましょう」ということです。いかなるサービスやプロダクトも、個人や組織単体では実現できません。サプライヤーやベンダー、流通や販売に関わる関係者。さらに、同じ組織の中でも他部門との関係もあり、それらを俯瞰して考える事が必要です。

 包括的に考えて取り組むために大事なポイントは2つあります。

 1つ目がITIL4の「4つの側面」です。サービスマネジメントを包括的に捉えるために、以下の4つの視点でアプローチしましょう、という考えです。
 「組織と人材」
 「情報と技術」
 「パートナーとサプライヤー」
 「バリューストリームとプロセス」
 これらの内容は前バージョンであるITILv3/2011では「4つのP」と呼ばれていました。用語は変わっていますが、根っこの部分は変わらず、物事を抜けなく、重複なくとらえるフレームであれば、極論、何でも良いと思います。
 長くなるので、4つの側面については別の機会に記事化したいと思います。

 2つ目が、従うべき原則①でも説明した「価値に着目する」です。サービスを提供する主体と他の関係者との間で、利害関係が完全に一致するとは滅多にありません。結果、各自が自身の利益を確保するために「守り」に入り、サイロ化が生まれます。顧客に提供する価値に着目し、「まぁお互い利害はあろうけど、お客さんのために一緒にがんばりましょう」と確認することが、異なる利害関係を持つ関係者が同じ方角を向いて協働を促す鍵になります。

 以上です。今回はITIL4よもやま話、従うべき原則の「包括的に考え、取り組む」についてお話ししました。

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