アクティブファンドとは?勝てないといわれる理由について
はじめに
投資信託を考える中で出てくる種類としては、「インデックスファンド」と「アクティブファンド」というものがあると思います。
株価指数と連動するインデックスファンドとは違い、アクティブファンドは株価指数を上回ろうとする運用を行います。
そのため、多くのアクティブファンドはインデックスファンドに勝てないと言われることもあります。
今回はこのアクティブファンドの仕組みや特徴、そしてなぜインデックスファンドに勝てないと言われているかについて詳しく見ていこうと思います。
アクティブファンドとは?
アクティブファンドとは、プロのファンドマネージャーが市場を分析し、将来有望な銘柄を選んで積極的に運用する投資信託のことです。
例えば、
「この業界はこれから伸びるだろう」
「この企業の業績は好調だ」
といったように、ファンドマネージャーの経験や知識に基づいて銘柄を選定し、ポートフォリオを組み立てることで、市場平均を上回るリターンを目指します。
インデックスファンドとの違い
アクティブファンドとよく比較されるのが「インデックスファンド」です。
インデックスファンドは日経平均株価やTOPIXなどの特定の株価指数に連動するように運用する投資信託です。
アクティブファンドが個々の銘柄を選んで運用するのに対し、インデックスファンドは市場全体の動きに沿って運用するため、ファンドマネージャーの裁量による運用はほとんどありません。
この2つをまとめると以下のようになります。
なぜアクティブファンドは勝てないと言われるのか?
アクティブファンドは、プロのファンドマネージャーが運用するから、高いパフォーマンスが期待できるはずです。
しかしながら、多くのアクティブファンドが長期的にみるとインデックスファンドにパフォーマンスで勝てないというのが現実です。
その理由としては、以下の点が挙げられています。
運用コストが高い
アクティブファンドは、ファンドマネージャーの報酬や市場調査費用などの運用コストがインデックスファンドより高い傾向にあります。
運用コストは、投資結果のリターンから差し引かれるため、高い運用コストによって結果的にリターンが低くなるのです。
市場を正確に予測するのは難しい
ファンドマネージャーは、将来の市場を予測し、期待できる銘柄を選ぶわけですが、正確に市場を予測することはプロのファンドマネージャーでも難しいのです。
特に短期的な市場の動きは、様々な要因によって左右されるので、予想が外れることも少なくありません。
行動経済学の影響
人間の心理には、損失回避傾向や確証バイアスなど、合理的な判断を妨げる要因が働きます。
ファンドマネージャーも人間である以上、これらの影響を受ける可能性は否めません。
例えば、過去の成功体験に固執したり、最新の情報を過度に重視したりすることで、誤った判断をしてしまうことがあります。
競争の激化
上記のような懸念点がありながらも、アクティブファンドの数は非常に多く、各ファンドは他のファンドよりも高いパフォーマンスを出すために激しい競争を繰り広げています。
しかし、多くのファンドが市場平均を上回るパフォーマンスを出すことは難しいため。結果的にアクティブファンドがインデックスファンドに追いつけないという風潮が染みついてします。
アクティブファンドを選ぶ際の注意点
しかしながら、インデックスファンドを上回るようなリターンを出しているアクティブファンドも存在しているため、候補として入れることは間違いではありません。
アクティブファンドを選ぶ際は、以下の点に注意するといいでしょう。
過去の運用実績
過去の運用実績は、将来の成績を保証するものではありませんが、ファンドの運用能力の一端を把握する上で参考になります。運用コスト
アクティブファンドのデメリットの一つとして、運用コストが高いことを挙げました。
なので、運用コストが低く、運用実績も悪くなければ十分候補として良いでしょう。投資対象
投資対象は株式だけでなく、債券や不動産など、様々な資産があります。
また、アメリカ中心、インド中心というように注目している国が違っていたりもします。
自分の投資目標やリスク許容度に合わせて、適切な投資対象を選ぶといいでしょう。
アクティブファンドのまとめ
アクティブファンドはプロのファンドマネージャーが運用し、高いリターンが期待できる魅力的な投資対象ですが、多くのアクティブファンドはインデックスファンドに勝てないという現実があります。
アクティブファンドを選ぶ際は、その理由をしっかりと理解し慎重に検討することが重要です。
私のおすすめですが、まずはインデックスファンドから始め、投資について分かってきたらアクティブファンドも投資対象に入れてみるのが良いと思います。
以上アクティブファンドについてのお話でした。