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自己流道場

今日は自分で決めた締切日。
先週「今度の日曜から、ふきの庭でまつむら塾を始めます」と宣言したのだが、ついにその日曜日を迎えてしまった。
このように、あらかじめ宣言してから実行することを「有言実行」と言うように思われるだろうが、通常は指示や要請に対して「やる」と言ったからには、責任をもってやり遂げるという意味の言葉のはず。
つまり、僕は自ら宣言することで、言葉に責任を持ち、約束を果たす義務を課して、自分を追い込んだという訳だ。
さらに、あえて辞書を引いてみると・・・《「不言実行」からつくられた語》発言したことを責任をもって実践すること。「—で優勝する」・・・とある。
そこでついでに「不言実行」について調べると、その出処は中国の「論語」にあるようだ。
子曰、先行其言、而後従之(孔先生はおっしゃいました、人の上に立つ立派な人は、まず実行する、言葉はその後です)。
言之必可行也、君子於其言、無所苟而已矣(一度話したら必ず実行しなくてはならない。慎重に言葉を選び、軽々しい口を利いてはならない)。
僕の挑んだ「一度話したら必ず実行しなくてはならない」は、まんざら外れではないと嬉しくなった。

だが一方で、そんな宣言をしてまで自分を追い込みたくなるのは、僕が行き詰っていることを意味している。
かつて、世田谷ものづくり学校で「起業マインドサイト」として開催した時は、廃校を活用した教室にいつも10名を超える参加者が集い、大いに盛り上がったし、2011年の東北大震災を受けて開設したアントレハウス駒沢は、「起業する家」の名の通り、まさに起業に挑む実践の場として運営した。
さらに、2014年から活動拠点となった笑恵館は、これまで出会った起業家たちの実践の場として結実し、僕の起業支援は次の段階に進んだと思われた。
そこでまず、「起業」に代わる新たな言葉探しが始まった。
笑恵館で学んだことをまとめるうちに、「土地所有者の起業」は「地主の学校」に変化したし、「起業マインドサイト」は「自己実現学」へと変化していった。
こうして「学校」や「学問」に眼を向け始めた僕は、「松下村塾」にあやかって「まつむら塾」と名乗ることにしたのだが、それこそが目的を見失った妥協の産物だ。

「まつむら塾」では、何をするのかわからないし、僕松村を知っている人に限定されてしまうだろう。
もちろん、すべての人を対象としたい訳では無く、興味を持つ人だけが受講すればいいと思う。
だが、この取り組みは、より多くの人に伝えたいし、多くの人が参加して下さる方が面白いに決まってる。
これこそが僕の行き詰まりであり、僕が打開すべき問題だ。
そこで、このブログを書くことにより、僕は、この問題を解決しようと考えた。
なぜなら、このブログこそが、僕にとっての課題解決ツールだから。
実現学「B22・青書の意味」で、「書くこと」には「書き始める」と「書き終える」の2つの要素があると説く。つまり、「書く=青書」は、「有言=始める」と「実行=終わる」の2つで構成される「有言実行」の疑似体験になるはずだ。
これこそが、僕・松村独自のやり方だ。

ん?そうか!、今気づいたぞ。
僕がやりたいことは、何でも独学・自己流でやってきた僕自身をさらに鍛えるため、一緒に独学や自己流について学び考える人を集めることかも。
だとすると、名称は「塾」というよりは「道場」で、「自己流道場」なんてどうだろう。
そこで早速ググってみると、ヒット無し!、合気道や断食を「自己流でやらない方が良い」という記事がちらほら引っかかる。
シメシメ、ググっても見つからない言葉を使うのが「僕の起業の第一歩」なので、さっそく「まつむら塾」は「自己流道場」に読み替えることに決定だ。
そして「自己流」を「やらない方が良い」でなく「是非ともやってみよう」に変えるため、今日から始めたいと思う。

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