オンラインセミナーの秘訣。無駄を省く。手を抜かない。最後まで心配りする。
フレーム(枠)を付けて、集中しやすい環境に
先ほど「伝え方の技術講座」のオンライン講座の二回目が終わりました。
今回は、前回よりも見せ方をグレードアップ。
ゲーム配信よろしく、OBS(Open Broadcaster Software)で使う画面に、画像で「枠」を作り、はめ込みました。チラシでもそうですが、枠で括られていると見る側の集中力を引き出すことができるのです。
「テロップに目次」で、分かりやすく
そこにスライド、カメラ、そしてテロップを配置。
テロップには事前に配布した「目次(アジェンダ)」を投影。スライドの進行と共に、一つずつ切り替えるようにしました。
「目次は事前にメールで配布しているんだから、それを見れば良いのでは?」と思われるかもしれません。しかしそうすると、私の講座の画面からわずかとは言えども、視線を外すことになります。
しかし、それは避けたかった。なぜか?いったん、集中力を失った受講者の関心を取り戻すのはかなり難しい。このことを、自分の実感として分かっているからです。
カメラがフリーズしても良いように、静止画を用意
今回もリハーサル中に、カメラが2台ともフリーズする現象が起きました。どうもカメラに原因があるのではなく、OBS側にあるようです。原因追及をしてもキリがありません。ですので、ここではカメラが落ちても良いように、私の画像を用意しました。
カメラで動いている映像の方がベターではあります。ですが、万が一のことを考え、プロのカメラマンに撮影していただいたオフィシャルな写真を代わりにはめ込む。これによって映像に近い雰囲気を出すことができそうです。
前回のスライドの半分を入れ替え
前回の反省点を踏まえて、今回は前回使用したスライドの半分を差し替えました。これは受講者に対して、
・より分かりやすく
・より飽きさせない
ことを目的としました。
無駄な言葉を3割削減すると・・・
スライドの入れ替えに加えて、無駄だと感じる言葉を削減することを心掛けました。「無駄」の基準は次の通りです。
・自分は話したい。だけど、受講者にとっては意味のない話
・自分は話したい。だけど、進行上、あってもなくても影響しない話
これを本番中に、リアルタイムでやり遂げました。時折、「ああ、これしゃべりたいな・・・」との誘惑が首をもたげても、そこはグッと我慢。徹底的に「聞き手志向」を貫きました。
「笑顔対策」に「のびえもん」
前回にはなかったのが、笑顔対策の「人形」。カメラの横に人形を配置して、それに向かって話しかけることで、より伝わりやすくなる効果があります。
子供だましと侮ることなかれ。昭和の名ニュースキャスターが新人の頃。原稿の読み方がぎこちなくて困っていたとき。先輩アナウンサーから次のようなアドバイスが。
「カメラの横に、君が大好きだった『おばあちゃん』がいると思って、読み上げてごらん」
アナウンサーが新人の頃には、自宅で人形やマクラに向かって原稿を読み上げる訓練をする、と言うのは有名な話です。
今回、私が用意したのは「のびえもん」。果たして、その結果は?
「90分が本当にあっという間でした!!」
リアルのセミナーでは当たり前のようにもらえるお声。これがオンライン受講者からももらえました。
これで私のしゃべりはリアル、オンライン、どちらでも通用することが分かりました。本当に本当に嬉しいです。落語を学んで、本当によかったなぁと思える瞬間でした。
しかも、嬉しいことに参加者の方から、ご質問が!
「プレゼンテーションは学んだ方がいいでしょうか?」
「以前は予備校などで講師をしてました。産休でしばらく遠ざかっていたのですが、いざ、現場に戻ると『話一辺倒』、つまり『なにも見せない・話すだけ』で授業しようとしたら、今の子どもたちには通用しないことが分かりました。スライドを使うプレゼンテーションは苦手なのですが、やはり学んだ方がいいでしょうか?」
この女性のご質問に、私は次のように答えました。
「ジェネレーションギャップとお感じかも知れませんが、そうではないと思います。これまでに私は何度も、小学生を対象とした芸術鑑賞会に立ち会ったことがあります。落語は噺家さんが扇子と手ぬぐいだけで表現するものです。そこにIT機器なんて一つもありません。それでも、子ども達は噺家さんの仕草や落語の内容で、ゲラゲラ大笑いするんです。これはどういうことでしょう。そう、噺家さんは子ども達の想像力に上手に訴えかけている。だから子ども達は素直に応じて笑うんです。
では、スライドを使ったプレゼンテーションを学ぶべきか?とのご質問ですが、『聞き手の想像力に訴えかけるものであれば、学んでおいても損はない』と言うのが私の見解です。事実、お話だけで伝えるスキルをお持ちですよね。そこにスライドを使ってさらに効果的に伝えることができるようになれば、鬼に金棒じゃないでしょうか?」
質問者の女性は「やはりそうですよね。とても参考になりました。ありがとうございます」と、求めていた答えを手にしたような感じで仰りました。
「これで、ご質問のお答えになってますでしょうか?」
セミナー講師が受講者から質問を受けたとき。その質問の「終わり」を示すためには、上記の問いかけが必要です。オンライン講座でも、この問いかけはとても効果的でした。
その後、いくつかのご質問にお答えしながら、時間にして1時間40分でオンラインセミナーは終了。お一人お一人のお名前を呼び上げながら、お礼を申し上げZoomのミーティングルームを閉じました。
前回は終わってから、一気に疲れが来ましたが、今回はもうルンルン気分(笑)
締めくくりに、共同ホスト役の友人からのフィードバック。ダメ出しは今回、数カ所だけに止まり、2回目にしてほとんど完成型に近づいて来ました。
オンラインセミナーで使っている機材のすべて
最後に、オンラインセミナー中に使用した機材をご紹介します。
・MacbookAir
・WindowsPC(Windows10、AMD Ryzen 5 3500、32GB、500GBSSD、GTX1660S)
・ATEM mini
・iPhone6
・iPhone7
・iPadmini(第5世代)
・液晶テレビ
・ロジクールウェブカメラフルHD1080P60FPS ストリーミング ウェブカム
・HDWebカメラ
・「のびえもん」の人形
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