『虎に翼』みんなの苦悩を引き受けたい
『虎に翼』マニアです
法制審議会少年法部会が
月に一度行われる様になり、
ひゃんちゃんと弁護士になった
汐見も参加しています
双方の意見をわかってくれる人が居る、
それはとてもありがたき事ですね
やはり
改正ありきで会議を進める議長達に、
ライアンは
寅子を真似て言います
「はて?やっぱり僕には分からないな
弁護士や裁判所側との意見調整もせず、
少年法改正を急ぐ必要性が」
性急過ぎるには訳があるでしょう…
あの、圧力がかかっている
そこはきちんと見ておきたい
ライアンの意見です
議長は、
変わる事を形にする、
そういう強引さが
社会構造を作り上げていくと言います
そして
「家庭裁判所設立に関わった
みなさんが
一番分かってる事じゃないですか」
と揚げ足を取ります
ライアンは少し笑いながら答えます
家庭に光を、少年に愛を
あの時無茶をしてでも
家裁設立のために闘えたのは、
家裁の仕事が少年達にできる
ベストだと現場にいた僕らが
心からそう信じていたからと
多岐川が一番、
それを願っていて、
寅子やみんなが賛同して作った形でした
それから笹竹で休憩する
ライアン、
汐見、
寅子達
ライアンはこうも言いました
「ああいう時はね、
頭にタッキーを思い浮かべるんだよ
頭の中のタッキーが怒ってくれると、
心が落ち着くんだよね
それで、彼ならば、
この法改正には愛が足らん!
って叫ぶだろうってね
…会いたいね、タッキーに」
…私も淋しい(余談)
ある日、
寅子は珍しく約束なしで
桂場の部屋を訪ねます
疲れと苛立ちでしょうか…暗い顔の
桂場は少しだけ相手をします
寅子は
朋一ら青年部の勉強会組が
悉く左遷された事に疑問を抱き
桂場に言います
「桂場さんらしくない事」だと
政界からの圧力に屈服した様だと
でも
桂場は自分が全て決断し下した事と
堂々と言います
そういった些細な動きをすかさず
つけ込むのがあいつらのやり方だから
芽を積んでおく必要があったと
やりたくなくても敵や裏を増やす状況に
壁を作る必要を
感じたのではないでしょうか
そして
寅子に言い放ちます
「今後一切、
この様な事で訪ねてくるな」
今回は
寅子も静かに従います
そうしたものの気になる
桂場の下に
イマジナリー多岐川が現れます
本当にお前はそうしたいのかー?
べー!
ふと悲しくなる
桂場でした
そうして
寅子達の家裁に
朋一が着任し挨拶をします
「わからない事は何でも聞いてね」
そう言われ、
「では、少年部では、
少年法改正にあたって
どの様にお考えでしょうか
またどの様に対応をご検討ですか
教えてください」
と、堂々と質問します
これには誰も
我こそはと答える事をしない…
できないとでも言いましょうか…
みんな
朋一達の事を知っているし、
また圧力についてもわかっている、
卑怯とは言えないけれど、
何処かに正義を言い出せない風潮が
流れ込んできている様です
寅子の不安な顔…
心配になります(余談です)
それからあの尊属殺人事件の事
美位子の事件は、
上告から一年が過ぎましたが、
最高裁が受理するかはまだ未定です
そんなある日、最高裁調査官の
航一が、担当弁護士の
轟と
よねさんに話を聞きにきます
ここからは
よねさんの台詞です
長いのですが、
轟さんの言う様に状況は
航一も読み上げて理解していますが、
大切な所なので書きます
「暴力は、思考を停止させる
抵抗する気力を奪い、死なないため、
全てを受け入れて耐えるようになる
彼女には頼れる人間も、
隠れる場所もなかった
(母も耐えきれず逃げました
全てを
美衣子におい被せて…)
父親の子を身籠もり、
二人の子供が生まれた
幾度も流産も経験した
職場で恋人ができ、
やっと逃げ出す術を得たのに、
父親は怒り、彼女を監禁した
恋人に全てを暴露すると脅され、
追い詰められた彼女は、
更に激しくなる暴力に
命の危機を感じて、
酒に酔って眠る父親を絞め殺した
恋人は真実を知って、
早々にあいつから離れていった
悍ましく、
人の所業とは思えない事件だが、
決して珍しい話じゃない
ありふれた悲劇だ
あいつは今でも、男の大声に体が竦む
部屋を暗くして眠れない
金ができたらその大半を、
自分を捨てた母親に送る
無理矢理産まされた実の子を
世話して貰うために
私は、救いようがない世の中を、
少しだけでもマシにしたい
だから心を痛める暇はない
それだけです」
よねさんも、
貧しい暮らしの為に、
先に売られた姉同様に売られそうになり
必死で逃げて、
カフェーの女給さんに見つけて貰い、
カフェーのマスターに救って貰った娘
そして姉を救いたいと思った時、
つい頼ってしまった弁護士に
もしかしたら…
悪い事をされたかも知れない
女としての生き辛さ、業を、
その体に持つ女性です
だから、
自分の事よりもみんなを助けたい
休む暇など要らないと、
日々闘っています
美位子はある意味救い出された、
犠牲者の一人に過ぎない
でもわかって欲しい、
その想いが溢れた一言一句でした
この国の成長は
上に立つ政治家の気持ちを助長した、
そう思えてならないのです
それまでもある程度力を持っていても
敗戦国民だったにしても
ここまでやってきた、
まだまだ行くぞ、
そんな野望もある
今の憲法では平等のはずの国民が、
まだ平民と上級国民に分かれていて、
上級国民は大きな口をきき生きている
今も全然変わらない
危機感あふれる『虎に翼』でした
明日も観ます!
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