絵本『ねこはるすばん』親目線で読書感想文を書いてみた
ほぼ毎日、夜寝る前に4歳息子に絵本を読んでいます。小さな子どもに絵本を「読んで読んで」とせがんでもらえるのは、楽しい時間だけど、クタクタな時は「うう、ちょっと今日は無理かも…」という時もあります。
でも、どんなに眠くても、ああ、これなら読みたい!という一冊があります。読んだ後に、むしろ疲れが癒やされる。
それが「ねこはるすばん」です。息子も大好きな一冊で、もう100回は読んだんじゃなかろうか。
「MOE絵本屋さん大賞2020」でも入賞していた作品で、本屋さんでもよく見かけます。
あらすじは、飼い主が出かけて行った後の猫が、「猫の街」へ出かけていき、気の向くままに1日を満喫する内容。
そして、この猫が、中年のおじさんにしか見えない。ずんぐりむっくりした風貌で、街を闊歩する後ろ姿は、哀愁漂うおじさんの休日。
猫✖️おじさんの休日というパラレルワールド、それがこの「ねこはるすばん」です。
私がこの絵本を好きなワケ
ふらりと街に出て行った猫が、自由気まま、ひげの向くままに街を歩き、1日を過ごす様子が、とにかくすごくいいんです。
ああ、こんな風に自分1人の時間を気ままに過ごしてみたい。
街をぶらぶら歩きたい。
好きな喫茶店行って、美容院行って、映画館行って、ジムとか行って、1人で寿司屋にいって、銭湯にいって、最後は一杯飲んでしめたい!
しめたいぞー!!うおー!!
子供が小さい間はなかなかできないことを、おじさん猫が叶えてくれる。読んでいて、とても自由な気持ちになれるところが最高なんです。
中年男性が街歩きをするテレビ番組が昔好きでよく見てたけど(ちい散歩とか)その系譜にも近いのかしら。
読みやすい長さだし、言葉一つ一つが、シンプルで、柔らかく、くすっと笑える。ちょっと客観的に主人公の猫を眺めている感じも楽しいんです。
「ねこ、きたいにシッポをふくらませる」
「ねこ、たまにはほんきをだす」
「ねこ、きょうというひをまんきつ」
とかね。
まだ字が読めない息子も90%ぐらいは暗記して読みあげられるようになりました。
絵本を読んでる時の、息子とのやりとりも楽しい。
「ねえ、なんで猫はねこじたなの?」
「なんで猫の世界の時と、帰ってきた時と猫違うの?」などなど。
ラストシーンの猫の姿は、何回見ても、うふふっと2人で笑ってしまいます。
ほっと癒される一冊「ねこはるすばん」ぜひ読んでほしいな。
そして息子に「この本のどこが好き?」と聞いたところ「飼い主がでかけてくのを窓から見てるところ」だそうで…1ページ目のそこかい!