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通信の歴史を振り返る【太鼓や鐘】
案内人の涼子です🔑
前回は遙か昔の人類が用いていた遠隔での情報のやり取りを行う手段であった「狼煙」について触れました。
狼煙には天候に左右されたり、煙で情報を表現するため、不安定な情報になったりする欠点が存在していました。
この次に使われる用になった「太鼓や鐘」について取り上げます!
太鼓や鐘は"聴覚的"な通信手段!
まつけんさんは戦国無双というゲームが好きで、ミッション開始の際に法螺貝が吹かれ、ミッションを達成すると太鼓の音がなる事を経験しているので、戦闘中の戦況が変わる局面で利用される事は理解していました。
このように、吹き方やならし方を変えるだけで、本陣の指令を前線に伝える事ができるようになります!
と、ゲームの話しはさておき、「音」を使った具体的な通信手段についてまとめます!
太鼓による通信
アフリカの「トーキング・ドラム (お話太鼓)」
アフリカの熱帯雨林地帯では、「トーキング・ドラム」と呼ばれる太鼓が通信の手段として活用されていました。この太鼓は音の高低を変えることで、言語のリズムやイントネーションを模倣し、村と村の間で情報を伝えることができました。
▽ ドラムの形や音に関する動画がありましたので見てみてください!
※ 音がものすごくでかい!というわけではないので、狼煙よりも近距離でしか通信できなそうです😰
日本の陣太鼓
日本の戦国時代には「陣太鼓」が用いられ、軍の指示や士気の鼓舞に活躍しました。例えば、戦闘の開始や撤退、軍勢の集結といった指示を、異なるリズムで伝えていました。これは、指揮官が広い戦場で兵を統率するための貴重な手段でした。
鐘による通信
教会の鐘
ヨーロッパでは、教会の鐘が時を知らせるだけでなく、災害の警告や戦争時の非常ベルとしても使われていました。特に中世の城塞都市では、鐘の音が侵略の警告として重要な役割を果たしました。
日本の半鐘
日本の江戸時代には、火災が発生した際に「半鐘」が鳴らされ、町民に緊急事態を知らせる手段として用いられました。半鐘の音を聞いた町民は、消火活動に動員されるなど、社会的な役割も担っていました。
その他の聴覚的通信手段
法螺貝
日本では、戦国時代に法螺貝を吹いて合図を送る習慣がありました。特に、武士の軍勢の集結や出陣の合図として使われ、音の響きによって味方の士気を高める効果もありました。
音による伝達の利点
意識せずとも知覚できる。
天候に左右されにくい。
リズムで表現できる情報量が増えた。
音による伝達の欠点
距離は狼煙よりも出にくい。
気温差により伝達範囲が変わる。
(戦争で用いるのであれば)敵にも情報が漏れてしまう。
狼煙との併用もあった?
ここは調べて出てこなかったので、私の推測の域になりますが、視覚的な情報伝達と聴覚的な情報伝達を併用することはかなり大きな利点があると考えます。
例えば、音による情報は距離的な課題がある一方で、狼煙を用いることで解決したり、狼煙が使えない天候の際には音による情報伝達を行う事、さらには現在の通信技術でも使われる「冗長性」を表現できます。
また、狼煙と音の組み合わせでより高度な情報表現が可能になります!
終わりに
今回は、聴覚的な通信手段についてまとめました。
ただ、その情報が届く全ての人に伝わってしまうため、悪い事をする攻撃者や敵に伝達したくない情報まで伝わってしまうことが課題です。
次回は情報伝達者を制限する事が可能になる「動物を用いた通信手段」を解説します!