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プロスペクト理論を学ぶ

まつけんです🐰

本日は「人の行動」に関する行動経済学の分野に触れます。

プロスペクト理論とは、人が意思決定を行った結果、効用(うれしさ)と損失(負の効用)に対する主観的な評価の影響を説明したものになります。

学校のテストでしっかり対策して、対策した問題ばかりが出た時はうれしく感じると思います。しかし、対策した問題が出ずにあまり解けなかった場合は、がっかりすると思います。

実はうれしさとがっかり度合いにはがあり、「一般的に、利得を得る喜びよりも、負の効用によるがっかりを強く感じてしまう」という理論がプロスペクト理論になります。


プロスペクト理論とは

プロスペクト理論は、1979年にダニエル・カーネマンとアモス・トベルスキーによって提唱された行動経済学の理論です。この理論は、人々が意思決定を行う際に、期待される利益や損失に対する主観的な評価がどのように影響するかを説明します。プロスペクト理論は、従来の期待効用理論とは異なり、実際の人間の行動をより正確に反映しています。

先ほどのテストの例えや、パチンコや競馬などのギャンブル、推しのコンサート抽選、株式投資などがこの理論の適用分野になります。

この理論のポイントは、自身の賭けに対して+50万と-50万の感情の揺れ動きは同じでは無いという点がポイントです!人間は、同じ金額の利益よりも損失に対して強い感情的な反応を示します。これは「損失回避」と呼ばれ、損失の痛みが利益の喜びよりも大きく感じられることを意味します。

"人の移動"で使うには?

この理論を人の移動に適応する場合を考えてみます。

例えば、コンサートの抽選は移動のきっかけにつながる物であり、当選か落選かが確率的に決まるような抽選に適用できそうです。

(※お金を積んでいる人の当選確率を上げたり、金額で早期抽選を行うなど)

また、みずほリサーチ&テクノロジーズによる「電車の中で座るための戦略とアクションプラン」の中でもプロスペクト理論が適用されており、電車で座席に座るという欲望が無い人の意思決定を理論的に説明していました。

もちろん、「すぐに降りないと、乗り継ぎが間に合わない」というように、全員がプロスペクト理論のように、「座りたかったが、座れないがっかりさを味わいたくない」という感情を抱いているわけではないので、注意が必要です。

ちなみに、私が人が多く利用するバスに乗る際には先頭で立つことが多いです。席が空いてても座ってしまうと降車時に人混みをかき分ける事がめんどくさいからです。

あとは、福袋のような限定販売品を購入しに行くかの意思決定でも使えそうです!

終わりに

「確率的に起きる状況に対する意思決定では、利得よりも損失の方が大きく感じてしまう」という事を説明する資料を作成する際に使って見ようと思います!

また、このような不確実性のある意思決定の際に、損失の影響よりも利得が少しでも大きくなるように特典を追加するなどすると、より集客につなげることも可能になります!

参考

https://www.mizuho-rt.co.jp/company/brand/pdf/kaiketsu.pdf


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