松川町には「電器のスーパーマン」がいた！【松川町あらい商店街】

この度、私たちが大好きな松川町の「人」にフォーカスした発信・紹介がしたい！という想いから始まったインタビュー。

長野県松川町のあらい商店街を中心に記事を書いていこうと思います。
今回はインタビュー第一弾として「ワット（和地電器）」さんにお話をお伺いしました。

店主の和地さん

お店に伺うと、店主の和地さんは温かく迎えてくださいました。
少し暑さの残る日でしたが、お店のドアは半分ほど開けてくださっていたので入りやすかったです。
実はインタビュー前にふらっと立ち寄った際にも、中にお招きいただき少し話をしてくださいました。
受け入れる器のある和地さんの温かい心が身に沁みました。

お店について

ーー本日はよろしくお願いします。早速ですが、お店の紹介をお願いします。

和地さん：
うちは"お困りごとサポート屋さん"。
父の時代から数えるともう70年近いかな。
お店に来て購入されることはもちろん、お客様が「電化製品に関して困った時やすぐ見に来てほしい時」に電話一本で駆けつける、というのが多いです。
今やニッチな商売だけど「お客様の家にあがる商売」ゆえに、人と人との信頼関係は大事にしてます。

店先に「売りっぱなしにはいたしません」の旗を出してる通り、製品の不具合があった時は、出来るだけ早くお邪魔して、修理対応が必要な際は基本、私が対応します。
メーカーサービスでの対応が必要になった時や、メーカーのスタッフさんが対応に行く時でも、一緒にお客様の家まで足を運んで状況確認や詳しい説明をします。

ーー和地さんが今のお店を始められた理由は何ですか？

和地さん：
電器屋なのは、たまたま。父がラーメン屋だったらラーメン屋やってたと思うよ(笑)。
要は、大きな組織で利害を考えて働くよりも、自分の手の届く範囲・技量で、より直接的な人との商売をする方が性格的に合ってたという感じだね。

ーーまさに人との信頼関係が積み上げられてきているのが分かります。

お客様との思い出

ーー今までお客様と接する中で思い出に残るエピソードはありましたか？

和地さん：
そうだなー。
昔ちょうど４Kテレビが世に出始めた頃。おじいさんとおばあさん２人暮らしの家だったんだけど。
おじいさんは今映ってても新しいテレビに買い替えちゃうぐらい、テレビが大好きな人で(笑)。

そこで４Kテレビが欲しいから来てくれ、と言われて家まで営業に行った。
だけど当時、まだ４Kテレビを買うタイミングじゃないな、と思ったから「まだ今のテレビ使えるし買わないでいいと思いますよ」って伝えたの。

そしたら買い物から帰ってきたおばあちゃんに「和地さん、わざわざ来てテレビ買うなって言いに来たの？変わった電器屋さんね」って言われちゃって(笑)。言われてみれば確かになぁ、と思ったね。

結局おばあさんから「和地さんが言うんだから、まだ４Kテレビはやめときな」と言ってもらって、その日はお茶をいただいて帰りました(笑)。

ーー面白い。信頼されていることを感じられる、ほっこりエピソードですね。

和地さん：
やっぱり信頼関係だし、長い付き合いをしたいと思っているから「まだ買わなくていいな」と思えば正直に言うね。等身大で接客します。
まだ使えたり直りそうなものを無理に買い替えて欲しいわけじゃなくて、「和地さんとこで買ってよかった」と思われたいんだよね。

なので口コミや紹介を頂くことの方が多くて、松川町外にもお客様がいます。
中には若い人も、量販店より人間関係重視、地域志向のお店が良いと、うちを選んでくれるお客様もいます。そんな方も増えてくれたら嬉しいね。

電器のスーパーマン、普段の顔に迫る！

ーー最後に、和地さんのプライベートの過ごし方について教えてください。

和地さん：
フライフィッシングが好きなんですよ。めちゃめちゃ面白いよ！
近くの色々な渓流に行っては釣りを楽しんでますね。2人いる息子たちと松川に帰ってきた時に一緒に釣りに行くこともあるんですよ。

それと、松川には色んなビューポイントがあるけど、小八郎岳から望む伊那谷が開けた風景も好きだし、月明かりで影が浮かび上がる南アルプスの微妙なグラデーションは身震いするほど美しい。これは是非見てほしいな。

【お店情報】

ワット（和地電器）
住所：長野県下伊那郡松川町元大島１５７０
TEL：0265－36－2077
FAX：0265－36－5574
営業時間：9:30~19:30
定休日：月