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週末限定で出現!「"出会いが生まれる"本屋さん」とは!?【松川町あらい商店街】
私たちが大好きな松川町の「人」にフォーカスした発信・紹介がしたい!という想いから始まったインタビュー。
長野県松川町のあらい商店街を中心に記事を書いていこうと思います。
今回はインタビュー第二弾として「どんぐり文庫」さんにお話をお伺いしました。
お店について
どんぐり文庫は、あらい商店街にある「ぷらっと」内で金・土・日のみ開設される文庫。
絵本、文庫本、文芸書、雑誌など、自由に無料で読むことができます。また、「一箱本棚」オーナーの制度も採用しているので「誰かに知ってほしい・読んでほしい」をシェアすることができます。一部の本は購入可能、取り寄せもできます。
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どんぐり文庫の「生みの親」 池上幸治さん
ーー本日はよろしくお願いします。どんぐり文庫さんは今年4月からスタートされたんですよね。開設に至った経緯を教えてください。
池上さん:
「本との出会い、人との出会い」をコンセプトにしています。
私はもともと国語の教師でした。昨今のニュースでも報じられていますが、今や約6割の人が月に1冊も本を読まない。活字離れや読書離れ、書店が町から消える現状に私自身も不安を感じていました。
本を用いて「文化に触れる」「人が集まる」場所を作りたいと思っていたんです。
そこから、あらい商店街の人たちとコミュニケーションを通じてアドバイスをもらいながら、オープンさせようという話になりました。
実は3ヶ月続くかどうか、と思っていました。しかし、町民の方たちを中心に活動を応援してくださる人が増えて「もっと続けていこう」となりました。
お客様との思い出
ーー既に賛同してくれている方が増えていて素晴らしいですね。この5ヶ月で「心温まる」ようなエピソードはありましたか?
池上さん:
年配の女性なんですが、彼女は日々の生活で、心に響いた詩の一節や新聞の一文などを手帳にメモをされてる方なんです。
しかし、ある日一緒にお話している時「この詩中の文言が好きなんだけど、原作が分からないのよ」って。
その一文は私も見覚えがあったので、本を漁ってきて「もしかして、これじゃない?」と聞いたら、「これだこれだ!思い出せて嬉しいよ」と言葉をもらって。
改めて"詩や文学が持っているチカラ"を彼女に教えてもらったような気がしますね。
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ーーとても素敵で、運命的なエピソードですね。ちなみに、どんぐり文庫には絵本がたくさん置かれていますが、どうしてですか?
池上さん:
子どもたちが沢山来てくれたらいいな、と思っているんです。
繰り返し来てくれる子どもの中には、読み聞かせやものづくりのワークを楽しんでくれています。そんな姿を見ると私たちも元気をもらえますよね。
一緒に来てくれる親御さんや兄弟、おばあちゃんたちが交わるコミュニケーションを目の当たりにすると、「出会いの広がり」が実感できてとても嬉しく思います。
本や読書を大事に思ってくれる方々との繋がりが増えてきたことも、個人的に嬉しいことですし、イベント等で協力いただけたり、どんぐり文庫が前に進んでいける出会いになっています。
最後に、まちおこしという部分でいえば、商店街の中で仲間に入れてもらえたことで「あらい商店街を活性化する」ということを自分事として考えられるようになりました。今とても良い経験をさせてもらっているなぁと思えています。
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ーー出会いが人を呼ぶ、ご縁を感じる場所になりそうですね。ところで、初めてどんぐり文庫さんに来るのはどんな方が多いんですか?
池上さん:
口コミや紹介で来てくださる方が多いですね。
子どもが遊べる場所、本と触れ合える場所として親御さんの中でお話にあがることが多いようです。
「人との出会い」が生まれる場所になるように願っていたので、ありがたいです。
子どもは折り紙を折ったり紙ヒコーキを飛ばしたり、本だけじゃなく遊んで楽しんでもらっていますよ(笑)。
「一箱本棚」オーナー制度によって、私たち夫婦以外のオススメ本を見ることもでき、魅力ある本との出会いの幅が広がっています。
ただすぐ読めれば良い、と消費的な意味ではなく「自分の手元に置いておきたい」と長く付き合いたいと思える本に出会える場所です。そういう"想い"がこもった本は単なる"モノ"ではなく、いつでも、いつまでも大事にできる本になると思います。
ーー休みの日は何をしていますか?
池上さん:
本屋さんに行って、読みたい本や気になるCDを買って、読んだり聴いたりしています。
スポーツも興味があって、昔はよくサッカーも見てましたけど、最近は見てないね(笑)。それから、バスケット!信州ブレイブウォリアーズを見てますよ。是非一緒に応援してください(笑)。
松川町内、特に商店街内では"フカツ"さんのパン、絵本の"あん"さん。"大西楼"さんもご飯食べに行くね。電化製品は"ワット"さん。どこもオススメです。
ーー最後に、どんぐり文庫に新たに来られる方への一言をお願いします。
池上さん:
どんぐり文庫に来てくださるお客様には、是非あらい商店街の他のお店にも足を運んでいただきたいと思います。
もちろん、新しく来ていただいて賛同していただけたなら、本棚オーナー制度を活用して「本と人との出会い」のきっかけ作りをしていただけたらなと思います。
【お店情報】
どんぐり文庫
住所:長野県下伊那郡松川町元大島1422(まつかわ・すたいるプラザ『ぷらっと』内)
TEL:0265-36-6696(ぷらっと)
代表者TEL:0265-36-4129 代表者携帯:090-8892-3395
営業時間:金・・・14:00〜18:00
土日・・・10:00〜16:00
※イベント日はInstagram等でご確認ください。