既存の会社組織は、子育てしながら働くことが前提になっていない。

既存の会社組織の中で子育てしていくのは、正直、しんどい。

なぜなら、既存の会社組織は、子育てしながら働くことが前提になっていないから。

決められた時間に、決められた場所に行って、決められた仕事をする。

既存の会社組織というのは、だいたい、そんな仕組みになっている。

いわば、個人が生き方を会社に合わせる形になっていて、合わせられない場合は、その会社にいられない。

さらに、子育てしたり、介護したり、プライベートを大切にしたり、そういった生き方が前提になっておらず、仕事一筋の人のほうが有利な形となっている。

仕事と家庭の両立が難しい理由は、簡単に言うと、そういうこと。

ただ、こうなったのにもそれなりの社会背景がある訳で、そこに物申したい訳ではなくて、主意は別のところにある。

今、このような状況を変えようと、さまざまなところで「働き方改革」が叫ばれているけれども、結局のところ、一度、構築されたものを変えるのは相当に難しい。

その点、ベンチャー企業なら、なんのしがらみもなく、より効率的な組織体にすべく、スピーディーに動いていける。

つまり、うちのようなベンチャー企業にとって、この状況はむしろ有利に働く、ということが言いたい。

これだけ人材確保が難しい時代に、こんな有利な条件はない、とさえ思う。

そもそも、会社に人を所属させる必要性も薄くなっているから、会社という枠を取っ払ってしまえばいいと思って、オヤノミカタは「社員もオフィスも持たない会社」を実践している。

事業案件ごとにフリーランスのチームを組んでいるから、固定費は最小限で済むし、さまざまなプロフェッショナルと連携し、新しいことにどんどん挑戦していくことができる。

今後は、さまざまなベンチャー企業に対し、会社という枠にとらわれない組織づくりを提案することで、「親の味方となる働き方」を増やしていこうとしている。

もう、こうなると、会社という定義が既存の概念では捉えきれないと思う。

もし、これを既存の会社組織がとりいれようと思っても、「会社の在り方」という根源的なところにまで踏み込まないといけないから、なかなか難しい。

でも、ベンチャー企業なら、そんなことだって普通にできてしまう。

子育て中の人や、これから子育てしていくという人は、ベンチャーにもっと目を向ければいいと思う。

無理して、子育てしながら働くことが前提になっていないところにいる必要って、ないんじゃないかな。

ベンチャーがどんどん活躍する世の中になり、世の中全体が「親の味方となる社会」へと近づいていくことを願って。

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トモさん(松井 知敬)
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