ブラジル人が好きなコーヒー

東京などでのスポーツイベントは無事に終了しました。コロナ禍での開催となってしまいましたが、それなりに盛り上がっていたようでしたね。ＴＶ などで観戦された方も多いのではないでしょうか？

実は私はこの夏のスポーツイベント関連で、２か月近くブラジル選手団の側で、彼らと日本側との通訳としてお仕事をさせていただくことができました。昨年からのコロナ禍で、なかなか思うように仕事に結びつかずに苦労しておりました。外国人観光客の仕事がほとんどない状況が一年半も続いている中、このような機会を頂けたことは本当にありがたいことです。

さて本題に入りましょう。ブラジル人が好んでいる飲み物と言えば何でしょうか？　数多くありますが、その中でも一般的に挙げられるものとしては、とりあえずコーヒーがあると思います。ブラジルの方には食後はコーヒーが飲みたい、という方が多いです。

訪日ブラジル人のお客様は、レストランで食後のコーヒーがないとどこかでコーヒーを買って飲みたい、と言う方が少なくありません。

そして、ブラジル人の飲むコーヒーは日本人の飲むコーヒーとは違います。

ふだん私たちが日本で味わっているコーヒーを喜んで飲まれる場合もありますが、他にチョイスがないのでとりあえず飲んでみる、つまり、ないよりは良いので飲んでいるという状態です。

前回少し紹介させていただきましたが、ブラジル人が好むコーヒーとは、濃く抽出されていて、砂糖たっぷりです。
そして、大きなマグカップでゴクゴク…ではなくて、小さなカップで味わう方が多い印象です。

エスプレッソが大好きなので、それに近い飲み方がすごく喜ばれますね。そして、多めの砂糖、人工甘味料があれば理想的だと思いますよ。

日本ではエスプレッソはどこにでもあるものではないのが悩みどころです。ブラジル人の団体が日本を旅行中にドライブインや観光地でエスプレッソのあるお店を見つけると、ツアーのほぼ全員が大喜び！コーヒーを求めてお店に大行列が…、そんなこともありました。

私たちにはポピュラーな缶コーヒー、なぜか彼らには不人気です。エスプレッソを好む彼らですが、缶やペットボトル入りのものは敬遠されるようです。

そして、ブラジル人を対応する時に覚えておいていただきたいのは、ブラジルにはアイスコーヒーは存在しないということです。
私たち日本人にとっては、ブラジルは暑い国というイメージがあるので「コーヒーを飲むならアイスコーヒーだろう？」と思ってしまうかもしれませんが.…、実は大間違いなんです。熱いコーヒーしかブラジル人は飲まないのです、意外ですよね。

とは言いながら、実際にはブラジルのスタバにはアイスコーヒーがあったりします。以前ブラジルに行った時に、若者たちが飲んでいるのを目撃してしまいました。でもやはり一部の若い人を除き、コーヒーはホットのみ、アイスコーヒーなど見たこともない、という人が現地ではかなり多いようです。

念のため書いておきますが、コーラやジュースなど冷たい飲み物はブラジルにごく普通にあります。ホットしかないのはコーヒーくらいですので、誤解なきよう。

なお、今回の仕事では思わぬ収穫（？）がありました。ブラジル人に日本のインスタントコーヒーを飲んでいただく機会があって…、

すると、日本のミルクが大好評だったのです。液体が小さい容器に入っている、いわゆるポーションタイプのミルクのことです。

コーヒーに入れるとすごくおいしい、と大人気になっていました。ブラジル人の味覚に合ったのでしょう。私もこれは初めて知りました。

いつかまたブラジルの方をお迎えする飲食店などでは、コーヒーを提供する場合には、

エスプレッソ、

ホット、

砂糖（多めに用意しておく）、

人工甘味料、ポーションタイプのミルクがあると喜んでいただけるのではないでしょうか。