江戸椿 / 春の台harunouta
うす紅色の地にひかえめな縦縞、ほっそりとした雄しべ群、その形の美しさ、漂う気品はやはり江戸椿中一、二を争う名花です。
この花が文献にあらわれるのは、安政6年の「椿伊呂波名寄色附」ですが、そのころ江戸は尊王攘夷の嵐の真っただ中。翌年の安政7年には桜田門外の変がおきています。政治の世界と園芸は別とはいっても、やはり影響を受けないはずはない中で、著者はどのような心境でこの本を刊行したのか......
タイムスリップしてお話をうかがいたいような気がします。
.
まついあけみ著「ボタニカルアートで描く 江戸椿の世界」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?