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[2024/04/08] ロンボクだより(110):晴れ着を新調したけれど(岡本みどり)

~『よりどりインドネシア』第163号(2024年4月8日発行)所収~

みなさん、こんにちは。日本は桜のシーズン!こちらはもうすぐレバラン(断食明け大祭)です。今この原稿を書きながらもおなかが空いてどうしようもないのですが、ワクワクした気持ちもあります。

今回はやっぱり、レバランの話を書きますね(この時期、話題も関心もこれしかないんですよ)。

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「よし、今年はレバラン用の晴れ着を新調しよう」

私は断食月が始まる前から、こう考えていました。

ここ5年ほど、レバランには同じ服を着ていました。なぜって、その日に着るガミス(長袖・くるぶし丈のワンピース)は年に2~3回しか着用しないためです。わざわざ新調するのはもったいない! しかし流石に見飽きてきました。

実は去年、ガミスを新調するつもりでした。

去年の断食月の後半に、インドネシアの最大手ECサイト “Tokopedia” でガミスを検索しました。

いろいろ見ているうちに、家族でお揃いの服が売られていることに気づきました。ほぅ~、なるほど。家族で服を揃えている人たちをSNSで見かけるけれど、ここから購入できるんだな。

日本にいる頃、お揃いの服に興味をもったことはありませんでした。が、長年インドネシアに住んでいるうちに、各種イベントで「お揃いTシャツ!」「お揃いポロシャツ!」と、とにかくお揃いの出で立ちをする人々に巻き込まれて、お揃いもいいなと思うようになりました。

「家族お揃いの晴れ着でレバランを迎えるぞ!」

家族で相談して、いざ購入。そのとき、はたと気づきました。「レバランまでに届かないかも・・・」。

そうです、ここはロンボク島。出品者の大半を占めるジャカルタ圏内からだと、到着までに1週間ほどかかるのです。

私たちは購入を諦め、家族で市街地まで出かけました。レバラン直前のショッピングモールは混雑していたため、少し静かな通りの個人商店で、お揃いではなくそれぞれ好きな服を買いました。私は気に入ったガミスがなかったのでお祈り用の服を新調しました。

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そんなことがあっての今年。今度こそ、家族お揃いの晴れ着を用意したい!

気合いをいれて注目していると、なんと断食月が始まる前から、ECサイトではレバラン用の服が販売されているではないですか。

「いくらなんでも早すぎるやろ」

私は鼻で笑って見過ごしていました。

そして、まだ早いと思いながらも、断食月5日目に、家族でどの色・デザインにするかを話し合って決めました。翌日、販売店とコンタクトをとりました。インドネシアのECサイトでは、掲載されていても在庫があるとは限りません。注文する前にお店に在庫確認をするのが普通です。

早速確認したところ、あっさり「売り切れました」と返事がありました。

え!売り切れた?まだ断食月はじまって一週間もたってないのに?

同じ服を扱っていた他の3店舗にも尋ねましたが、全滅でした。

「嘘でしょ。ジャカルタの商業圏、どうなってんねん」

呆然と、一番はじめにメールの返信をくれた本店に再度連絡しました。

「あの~、まだ在庫があるのはどれですか?」

20種類以上の服があるのに、私たち家族3人のサイズが全部揃うのはあと3つだけでした。すぐにそのうちの一つを注文。ギリギリセーフです。

注文した6日後に商品が到着しました。日没後の食事を終えて、家族で商品を開封。色合いもデザインも写真どおりで、みな気に入ってくれて、ホッとしました。はじめて家族でお揃いの服をきてレバランを迎えられるな♪

今年のレバラン用に購入した家族の服

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ところが、数日たって何か物足りない気持ちになってきました。去年から心待ちにしていたことが叶ったのに、どうしてだろう・・・。

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