アメリカは一度世界を破壊するのかも知れない
先日アップル時代のアメリカ人の友人と渋谷でしゃぶしゃぶを食いながら飲んできました。話はアップル時代の話から日本におけるソフトウェア開発の現状、あるいは最近の共通の知人の話など多岐に渡ったのですが、ふとした拍子にかつての日米貿易戦争へと話が飛んだのです。
僕はその頃まだ10代後半でしたし英語もできませんでしたから、なんのことやら今一つよくわかっていませんでした。しかし、ニュースは毎日毎日この貿易摩擦のことばかりだったのです。
当時日本はアメリカに鉄鋼やエレクトロニクス製品群や自動車などを輸出しまくっており、今からは想像もつかないほど経済力があったのです。中でも象徴的だったのは、三菱地所によるロックフェラー・センターの買収です。「東京を売ればアメリカが2つ買える」なんていう訳のわからないヨタ話が真顔で議論されるほど日本には勢いがあったのです。「ジャパン・アズ・ナンバーワン」や「NOと言える日本」などという本が立て続けにベストセラーとなり、アメリカは真剣に日本を脅威と捉え始めました。
アメリカとの総力戦
やがてアメリカが総力をあげて日本を叩き潰しにかかるのですが、その威力は計り知れないもので、日本は今でもその後遺症を引きずっていると言っても言い過ぎではないくらいなのです。日立の社員がFBIのおとり捜査に引っかかって捕まったり、自動車、繊維、鉄鋼、テレビなどの様々な分野で自主規制を飲まされたり、ブラザ合意で大幅な円高になったりと、本当にあの手この手で日本叩きが続きました。その熱の入り方たるや今の中国叩きどころではなく、アメリカのニュースで日本のことが流れない日はないくらいだったのです。
そしてしまいには1988年にスーパー301条なんていう包括通商法の条項が定められ、ハイテク分野で日本を徹底的に敵対視する政策が取られたのです。本気になったアメリカというのは恐ろしいもので、相手国をぶちのめすまで、本当になりふり構わず襲いかかってきます。その結果日本は少しずつ体力を削がれ、戦力を落としていきました。
次は中国
そしてそのアメリカが、今回また再びなりふり構わず拳を振り上げています。ターゲットはもちろん中国です。おそらくアメリカは今回、日本にやったよりもずっとエゲツないスケールでこの貿易戦争を繰り広げると思うのです。
では一体、どこまで徹底的にやるのでしょうか? それが問題です。その規模によっては、日本だって巻き添いを食いかねません。そんな話をする中で僕と友人が一致したこと、それは「アメリカは一時的に世界を壊すかもな」ということでした。
では一体今後何が起こり、アメリカはなぜ世界を破壊するのでしょうか?
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