団地猫、立体で動く
猫の動きは3D
野良猫の割にはおとなしいし、実は人懐っこいのではないかと感じさせる仕草も多いこの頃、ついに猫は立体で動くようになった。今使っているケージは50X60cm四方のケージで高さは1mと少しといった感じだ。そこに40cmほどの段違いで二枚の板がロフトのように取り付けられている。犬を長く飼っていた身としては、この高さの概念が全くピンとこない。中にはジャンプが得意な犬もいるが、小型犬〜中型犬のケージの高さはせいぜい人が跨げる程度で屋根もないことが多いことから猫のように上下に移動する感覚はないだろう。それに慣れてしまうと、四方八方を囲まれたケージというのは大きな鳥籠のようで、なんとなくかわいそうな気もしてくる。
驚くことに猫と言う動物はすごいもので、衰弱してヨレヨレだったのにもかかわらず段ボールの壁を飛び越えたり、このロフトまで登ろうとしたりしていたのだ。とはいえ弱った体ではうまく登ることができなかったので、ロフト部分はほとんど使われない状態であった。ところが昨日の朝、起きて猫のいる部屋に行ってみると、二番目のロフトに丸くなって寝ているのを発見した。チャンスとばかりあわててスマホで撮影と思ったのだが、気がつかれて猫は階下の目の届かないトイレスペースに退散し写真を撮ることは叶わなかったけど、今日はバッチリ撮ることができた。
長くて短い四週間
自分の感覚では、この上下に移動する感覚は、昨日のケージの外に出てきたことも合わせ、猫の中で体力が大きく回復している証拠なのではないかと思ってしまう。こうしてどんどん歩き回ったり、上に登るようになってくれれば、保護した甲斐もあるというものだ。皮膚がきれいになって炎症がなくなり、病院で数値が健康値になったら本格的に里親探しをせねばなるまい。
健康になることは嬉しいことだが、きっと寂しくなってしまうだろうな。猫を保護してから今日でちょうど四週間になるけれど、猫も自分も辛かったし頑張ったなぁ……。でもまぁそれ以上に得たものがたくさんあるからなんら問題はない。何より猫がリラックスして、寝ている時間やご飯を喜んで食べるようになったことが一番だ。怯えて野良猫で暮らしていたときより楽しく生きてくれればオレは満足だ。さて午後は病院、貧血が良くなっていることを願う。
宜しければサポートの程よろしくお願い申し上げます。いただいたサポートは全て団地猫の病院代・餌代、里親探しの費用に使用させていただきます。