ギター製作に至るまで vol.8

1980年代後半にはいり、アコースティックギターは不遇の時代に入ります。1980年代を席巻したTHE ALFEEで坂崎幸之助さんが常にエレアコを弾き(「ROCKDOM -風に吹かれて-」は名曲だと思う)、1986年10月に長渕剛さんがアコースティックギター1本で録音した「STAY DREAM」がヒットしたりと、完全に火が消えたわけではないのですが、楽器店の楽譜コーナーからは弾き語り系の楽譜がどんどん消えていき、田舎のレコード店で売られていたアコースティックギターはいつの間にか消え去っていきました。
ちょうどフォーク世代やニューミュージック世代が社会人となって、世代交代もあり(バンドブームの世代に変わっていく)、一つの時代の終焉を感じずにはいられませんでした。ブームの終焉とともに数多くのアコースティックギター工場が消えていきました。YAMAKI、S.YAIRI等々。
勿論、国内メーカーだけでなく、GIBSONはアコースティックギターの製造を休止し、MARTINは販売台数激減で倒産の危機に陥ります。そんな大逆風の中、80年代は過ぎ去って、1992年を迎えます。

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