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【銭湯】サウナが休みでもととのえる!交互浴が捗る都内の銭湯5選【水風呂】

※注意※

・新型コロナウイルス感染症の影響で、営業日や営業時間を一時的に変更している銭湯が多くなっています。本稿では最新の情報の発信を心掛けておりますが、実際の営業についての確認は各銭湯にお願いします
・銭湯に行かれる際は自己責任の下で感染対策を実施ください。ちなみに、東京都浴場組合はコロナ対策として以下を推奨しておりますので、ご一読をお勧めします

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■ はじめに

4月25日(日)、東京には3度目の緊急事態宣言が発令された。これに伴い、都内のスーパー銭湯をはじめとするサウナ施設には休業要請が出され、軒並み休業となっている。

衛生インフラとして営業を続ける公衆浴場(いわゆる普通の銭湯)でもサウナは停止するところが殆ど。緊急事態宣言の延長論も取り沙汰される中、しばらくサウナはお預けになりそうだ。

ちょうど今時分は気温もほどよく、外気浴が気持ちよい季節。ディープなサウナーのみならず、銭湯を愛するすべての人にとって、サウナと水風呂の交互浴で「ととのい」に入れない厳しい期間となることは間違いない。

しかし、どうか気を落とされないよう。なにもサウナだけがディープリラックスに入る唯一の道ではない。

「サウナがなければ、お風呂と水風呂で交互浴すればいいじゃない」

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医学的な厳密さを抜きにすれば、「ととのい」とは①「体温を上げる行為」、②「上がった体温を一気に冷却する行為」、③「冷却した体をゆっくり慣らす行為」の繰り返しで発現する現象といって差し支えないだろう。

とすれば、①は必ずしもサウナでなければならないことはない。もちろん100℃に近いサウナで一気に体を温め、それと水風呂との冷温ギャップを利用すればととのいやすいことは間違いない。

しかし都内、特に下町の銭湯のお湯はせっかちな江戸っ子の需要に応えて熱めに設定されている。そんなあつ湯と冷えた水風呂を合わせれば、十分にととのうことは可能なのだ。

筆者は暑がりが過ぎて中学・高校時分、真冬でもワイシャツで登下校していた。そのせいでサウナに入るときはサウナ5分→水風呂10分→外気浴10分くらいのサイクルになってしまい、なんとなく元が取れないような気がしてしまう。

そのため、サウナなし、風呂と水風呂の交互浴でととのうことを目指し、経験を積んできた。水温・湯温、気温、コンディションにもよるが、お湯10分→水風呂5分→外気浴5分のサイクルを2~3回繰り返すことで、疑似的に「ととのい」に入ることが可能である。

酔いに紛れて傲慢さをお許しいただけるのならば、こうも言わせてほしい。

「サウナでしか整えないのならば、まだ半人前ということ」
(※筆者は酒を飲みながらこの記事を書いています)

風呂と水風呂さえあれば、人は天国に至れるのだ。本稿が読者諸賢にそれを体験する一助となれば幸いである。

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■ 評価ポイント

今回は筆者が今まで訪れた都内60以上の銭湯から、

・水風呂のクオリティ(井戸水使用/温泉であるか否か、広さ、温度など)
・お湯のクオリティ(温度、温泉であるか否か、種類の豊富さなど)
・その他の要素(外気浴用のスペースが設えられているかなど)
・「ととのい」体験の総合的評価(昇天度合い、「ととのい」に要するサイクル数の少なさ、混雑度など)

のポイント総合的に判断し、良質なととのいを得られる確率が高い銭湯を5つチョイスした。

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■ サウナ無しで交互浴がはかどる都内の銭湯5選

①改正湯(大田区):希少な黒湯温泉水風呂を熱めのシルキーバスで楽しむ

1軒目は大田区蒲田の温泉銭湯、「改正湯」。全国でも類を見ない黒湯炭酸泉を筆頭に、温泉を豊富な湯種で楽しめる。

そんな改正湯のレパートリーの一つが、温泉水風呂だ。水風呂といっても温度は体感30℃以上と比較的高めなので、水風呂が苦手な人でもプール感覚で入れる。周りに熱めのお湯もあるため、交互浴にはちょうどいい。黒湯独特の匂いをほんのり感じながら、ゆっくりとクールダウンしよう。

改正湯の紹介記事はこちら↓

②ときわ健康温泉(板橋区):熱めの露天と広い水風呂の極上マリアージュ

2軒目は、東上線上板橋駅の「ときわ健康温泉」。無色透明で無臭のためあまり温泉感はないものの、広大なスペースに巨大なサウナと風呂を備え、スーパー銭湯と見まごう充実した施設だ。筆者は日曜朝からここを訪れて(ととのいすぎて)使い物にならなくなることしばしば。

プールのごとき水風呂も都内で有数のキャパシティを誇る。普通の銭湯の水風呂が1~2名しか入れないところもザラにあるのだが、ここは詰めれば10人くらい入れるんじゃなかろうか。サウナが休業中の今、おススメは露天の岩風呂だ。温度が内湯に比べて高い(42~43℃程度)ため、交互浴に向いている。

ときわ健康温泉の紹介記事はこちら↓ ※上のリンクと同様

③久松湯(練馬区):熱めの温泉とキンキンに冷えた水風呂の運命の糸。豊富な外気浴スペースもポイント高

3軒目は練馬区桜台の「久松湯」。黄濁した露天温泉が名物の温泉銭湯だ。この温泉は湯温42~43℃と高く、さらに温泉成分の効用か、少し入っているだけで汗が止まらなくなるほど温まる。

そこに内風呂の入り口側に用意されている水風呂に入ろう。元々18℃程度と低めで、水流があるため体感はさらに低く感じる。

この冷温ギャップだけで昇天ものなのだが、露天風呂の周りに、しっかり外気浴用に腰掛けられるスペースが広々取られている。露天風呂とは別に、外に出られる1人用?の空間も別途用意されているため、混雑とは無縁。自分のペースで「ととのい」サイクルを成立させられるのが魅力的だ。

久松湯の紹介記事はこちら↓

④日の出湯(台東区):夏季限定!露天水風呂はマストゴー

4軒目は地下鉄銀座線の稲荷町駅が最寄の日の出湯。古代檜の浴槽のほか、こだわりのカフェメニューも人気のある隠れ実力派だ。ちなみに、東京では珍しく浴槽を浴室の中心に置く方式(京都に多い)を取っている点もマニア的にはポイントが高い。

さて、日の出湯は1階と2階に1つずつ浴室があり、週替わりで男女入れ替える。2階には内湯のほかに露天の岩風呂があるのだが、ここは夏場だけ水風呂になることがある。

元々5~6人は余裕を持って入れる広い露天風呂が水風呂になっているため、
そこら辺の銭湯の狭い水風呂とは比べ物にならない開放感がある。なぜかいけないことをしているかのような、背徳的な気持ちよさだ。さらに外気を浴びながらのクールダウン用に椅子も用意されているという隙の無さ。

日の出湯は内湯がいずれも熱めのため、水温の高めな水風呂でも十分にリフレッシュできる。

水風呂の存在は大々的にアナウンスされるわけでもなく、9月に気温がある程度下がるまでの実施というアバウトさ。おまけに片方の浴槽にしか存在しないため遭遇難易度は高めだが、見かけたらぜひ入ってほしい。水風呂で思い切り足を伸ばせる得難い経験ができるはずだ。

日の出湯の紹介記事はこちら↓

⑤寿湯(台東区):「ととのう」とはこういうことだ。至高の洞窟水風呂

最後は、都内の定番銭湯で5番以内に必ず名前が挙がるであろう、長沼兄弟の運営する銭湯の1つ、台東区稲荷町の「寿湯」だ。

銭湯には珍しい塩サウナ、大きな大きな露天風呂(誇張ではない)、下町らしいあつ湯の薬湯など、来るものを飽きさせない豊富な入浴体験を提供しているが、水風呂も2種類が存在する。1つ目は井戸水を使った露天水風呂。しかし今回フォーカスしたいのは、もう1つの洞窟水風呂だ。

コンクリートで洞窟状にしつらえられた閉鎖性の高い空間に、最大4人くらいが並んで入れる水風呂が作られている。水温はもう一つの露天水風呂に比べると高く、体感20℃くらいだが、低温でじっくり汗をかく隣の塩サウナとの親和性は抜群だ。

サウナ休業中の現在に於かれては、内湯にある熱めの薬湯(44℃くらい)でしっかり温まってから水風呂を使うと極上。入るときは、ぜひ目を閉じて流れる水の音だけに集中しつつ、浮遊感を味わってほしい。

都下に水風呂は数あれど、寿湯の「ととのい」経験は他に類を見ない。洞窟から自分の魂だけが抜け出てしまいそうな至高の経験を得ることができるはずだ。しっかり魂を引き戻したら、露天風呂周りの椅子で外気浴に入ろう。

寿湯の紹介記事はこちら↓ ※1つ上のリンクと同じ

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…うーむ。台東区と台東区がダブってしまった(④と⑤)。最寄り駅も稲荷町で一緒だし。読者の皆様もぜひここぞ、という水風呂をご存知の方はご教示いただきたければ幸いです。

ここまでお読みくださりありがとうございました!

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