この夏おすすめの一冊|オンラインサロン「京都くらしの編集室」の「noteチャレンジ」
オンラインサロン「京都くらしの編集室」には、「noteチャレンジ」という取り組みがあります。これは、オンラインサロンのメンバーが、共通のテーマで「note」の記事を書くというもの。同じテーマでもいろんな視点の記事ができ上がるので、書くのも読むのも楽しみな企画です。
「noteチャレンジ」のテーマは毎月変わります。2024年8月のテーマは、こちらの2つ。
オンラインサロンと私
この夏おすすめの一冊
そうそう、「この夏おすすめの一冊」はわたしが考えたテーマなんです。夏休みの読書感想文っぽくておもしろいかなと思いまして。(個人的に、読書感想文にはあまり良い思い出はありませんが……)
せっかくなので、今月の「noteチャレンジ」は「この夏おすすめの一冊」で。2024年7月18日に発売された『愛されるデザイン』をご紹介します。
読めば見えている世界が変わる!? 『愛されるデザイン』
『愛されるデザイン』の著者・前田高志さんは、デザイン会社「NASU」の代表取締役であり、クリエイターコミュニティ「マエデ」の室長でもあります。つまり本書は、バリバリのデザイナーが書いた、バリバリのデザイン書。
「じゃあ、デザイナーじゃない自分には関係ないわ」と思ってしまうかも知れませんが、まあ、ちょっと待ってください。
『愛されるデザイン』で、デザイナー向けに書かれている思考やデザインの方法論・仕事術は、そのエッセンスを抽出すれば、非デザイナーの仕事にも活かせますし、もしもデザイナーの脳や目をほんの少しでも自分のものにできれば、今見えている世界が変わるかも知れませんよ。
非デザイナーにも役立つ仕事術
非デザイナーのわたしが「これは、会社でも広めたいなあ」と自分ごとに思えた箇所をひとつ紹介しますね。
これはビックリしました。例えば、ロゴの制作を受注して、クライアントの意向を確認しながら制作をしていたにもかかわらず、完成間近になったタイミングで「社長が全然イメージと違うと言ってまして……」とロゴの制作が振り出しに戻った場合は、クライアント都合なので延滞料金が発生するというわけです。特にクライアントが企業の場合には、実際に起こりそうな話です。
デザイン会社にとっては、ロゴ制作にかかったコスト(時間・労力)が無駄になってしまうので、その分を請求するというのは当然。……とは言うものの、いくらクライアント都合であっても、追加料金をもらえるケースは少ないんじゃないかと思います。なので、あらかじめ契約段階で「延滞料金」を設定しておくのはすばらしいアイデアですよね。
あ、もちろん、NASUの都合で納期が遅れた場合はNASU側が延滞料金を支払う契約だそうです。双方が共通のゴールを目指して、真剣に取り組むための仕組みとして非常に参考になります。
非デザイナーのわたしが会社での仕事に置き換えて考えてみました。例えば、見積もりを提示しているのに、その後まったく音沙汰が無くなることがあるのも、見積書作成にかけた労力を回収できないという点では似ているのかなと。
さすがに見積もりに対する回答がない場合は見積書作成代金を請求しますとは言えないですが、それぐらいの意識は持たないといけないなと思ったんですよね。NASUの延滞料金の発想は、非デザイナーにもきっと役立つはず。(ほらほら、ライターさんも似たようなことあるんじゃないですか!?)
クリエイティブの裏側を想像する楽しさ
『愛されるデザイン』は、5章から成り立っており、どの章から読んでも良いと思います。
第1章 選択肢を「増やす」ことからデザインは始まる
第2章 「選ぶ力」こそ、デザイン
第3章 「壊して創る」クリエイティブジャンプ!
第4章 クリエイティブの本質を「磨く」
第5章 「愛される」生き方
例えば、わたしのような非デザイナーなら、まずはじめに第5章を読んでみると、わかりやすいかも。先ほどご紹介した「延滞料金」の話も第5章の一部です。
第1章から第4章はバリバリのデザイン本。ですが、非デザイナーであったとしても、日常生活でデザインに触れない日はないですよね。「パッケージが美味しそうだから」という理由で買い物をすることってよくありませんか?『愛されるデザイン』を読むと、「これってなんで美味しそうに見えたんだろう?」という思考グセができます。クリエイティブの裏側を想像しながら、自分のまわりを見渡してみると、今までと見える世界が変わるんです。……と言うと、ちょっと大袈裟かも知れませんが、少なくともデザインに対する感度が上がります。その感度は、非デザイナーにとっても大切なものではないでしょうか。
『愛されるデザイン』は非デザイナーにもおすすめの一冊です。
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