今季のノームコア系ファッションのお題目は、『梅雨とオヤヂとボタンダウン』
釦1
アパレル関係者が、炎上狙いでこんなことを言って煽るから、『ファッション童貞』がだまされる。
スーツ姿の会社員とよく遭遇する環境にいるのですが、石を投げたら当たる確率でボタンやボタンホール、またはボタンを縫いつけている糸が黒や紺のシャツを老若問わずに着ていて、少々ザンネンな気持ちになるのです。
それだけじゃ飽き足らず、台襟やカフスの裏側に色がついていたりストライプ柄になっている『最終形態』のリーマンもチラホラ。
あれ「品がないからやめろ」って、嫁や彼女がとめないんでしょうか(『女子目線は正義』などという、ありもしないファッション定説の事実)。
東京人のNotobook氏はフツーの選択眼をしているので、
都会と田舎の情報格差なのかもしれませんけど…
この時期の上半身は、Tシャツの上から軽めのアウターを羽織るか?薄手のニットくらいしか着るものがなく…
ライトオンスのスウェットシャツで、部屋着感(パンツとセットアップなら、パジャマ以外の何物でもない)を払しょくするのはむずかしく、そこに手を加えてフードでもつけた日にゃ、「オッサンは、パーカーやめろ!」とブーイング。
ラクなんだけど、そこまでディスられちゃ襟つきのシャツしかなかろう。
普段着なのでカジュアルテイストな、綿100の白いボタンダウンシャツにターゲットを絞りリサーチ開始。
もちろん、ボタンもボタンホールも縫い糸も白いシャツを。
釦2
アメリカ発祥のボタンダウンシャツなだけに、“ブルックス ブラザーズ”や“ラルフ ローレン”などのアメトラブランドが思い浮かぶけれど、そもそも『そこそこ値の張るシャツを着るシチュエーションがない問題』が。
白はよごれが目立つので、「ガンガン」漂白しても黄ばみが取れなかったら即ウエス行きのスタンスでいくと、“ユニクロ”と“GU”の『ファストリ兄弟』を筆頭に、“無印良品”などの『コスパ至上主義』界隈で絶賛されているところのシャツが、容赦なくすてられるのでよかろうと。
メルカリに出品していた本が売れ、ファミマへ発送手続きにいったときのこと。
新発売の、“コンビニエンスウェア”ボタンダウンシャツを発見!
袋越しに覗くと、ボタンの厚みはありそうなかんじ。
廉価アイテムなので貝ボタンとはいわないけれど、プラスチックボタンでもぶ厚いボタンが付いているシャツがいい。
即買いできる3.99千円とお手頃価格だったものの、財布をもってきていなかった(スマホを『おサイフ化』していない)ので、ひとまず退散してはメルカリを見てみると、そこには出品されたばっかりのボタンダウンシャツが…
(“コンビニエンスウェア”なのに、めずらしく定価よりスヤイ)
タイドアップするのなら、首回り寸法からしてMサイズが妥当だけれど、そんなものを締める場面は『そこそこ値の張るシャツを着る』以上にない。
ので、Lサイズでいけるはず。
サイズ感的中マンセー。
生地は厚すぎず薄すぎず、この季節にちょうどよかった“コンビニエンスウェア”ボタンダウンシャツのドーパミン放出は82%。
予想よりもいいモノだったので、洗い替えにもう1枚買ってみる。
(最初は2.8千円だったので、3.5千円の未開封品にしたけれど、その試着のみ品が2.2千円に値下げされているのを見つけて、すかさずポチる)
通っていたのは、よくある詰襟の学ランに白シャツが制服の、部落のど真ん中にあった中学校でした。
校内暴力の嵐が、吹き荒れた昭和50年代。
それに対抗して、主に『脳筋』の体育教員が生活指導と称し、自分の気分次第で素行のわるい生徒を『殴る蹴る』(体育教官室という密室で)しても、おとがめなしだった時代(俺のボンタンかえせ)です。
反乱分子の腐ったミカンを制圧する『教師絶対主義』の真っ只中に、“J.プレス”や“VAN”のスーツが若かりしころの戦闘服だった親父は、
ボタンダウンのシャツが校則違反だと知ると、学年主任をつかまえては「なにが、ダメなのか?」と、食ってかかるような保護者でした。
白いボタンダウンシャツに袖を通すと、そんな生前の父親を思い出すのです。