
タウンユースでのマウンテンブーツの命は短し、梅は咲いても桜はまだのうちに
ゴリマッチョよりも細マッチョ
昭和の最終期。
トヨタ マークⅡ(GX71)三兄弟を筆頭に、120系クラウン、2LのGZ10ソアラ、日産 Y30(セド/グロ)、ホンダ 3代目プレリュード…などの、20代陽キャからは垂涎の的だった「ハイソカー」と呼ばれた国産車の数々。
ボディタイプは、4ドアハードトップに2ドアクーペ(日本にまだ、ミニバンは存在しない)と異なりましたが、人気になる絶対条件がスーパーホワイト(なにがスーパーなのか?は、いまだに知らない)のボディカラー。
なのに。
ごくまれに、いるんですよ…ブラウンのクラウンが。
白で塗ればいいものを、大幅値下げしないと売れない茶で塗る理由がまったくわからないのは、マーケティング素人の浅はかな思考なのかもしれませんが、そのカテゴリーによって人気になる色とならない色があると思うのです。
昨年は、マウンテンブーツの“ディエッメ”ロッチャ ベットに、“コンビニエンスウェア”のジョガーパンツを合わせるなんてことをやっていたのですが…
学習しました。
ロッチャ ベットは、SSシーズンに街履きする靴ではありませんでした。
マウンテンブーツ(モンキーブーツもだけれど)は、ほかの紐つき革靴とはちがって、ハトメがスニーカーのように靴前方からあることで、ロボット物にたとえると…顔つきに【装甲騎兵ボトムズ】のAT、スコープドッグのような『もっさり感』が際立ちます。
この重厚さが、爽やかな春先とマッチしない。
そして、登山靴という用途上しかたのないことだけれど、思ったよりもゴツくて「ポテッ」としており(調べたかぎりでは、マウンテンブーツのなかではシャープなほうという話だった気が…)、履く季節だけでなく穿くパンツも選ぶ(細いパンツはまるでダメ)靴だったのでした。
色による価格差
AWシーズンに履くとしても、ドカンみたいな太いパンツでなくても合いそうな「シュッ」としたマウンテンブーツはないか?と探すと、ヤフオクで引っかかったのが“パラブーツ”のアヴォリアーズ。

アヴォリアーズといえば、“ピレネックス”とのフランスつながりコラボも出た、
娘さんが惚れちゃならない『山男靴』です。
市場に出回るアヴォリアーズの大半がブラウン系、たまにブラック、まれにネイビーを見かける程度(別注モデルなら、めずらしい色展開があるかも)ですが、この出品物はベージュ。
ほとんど見ません。
説明文には、「観賞用として自宅保管していただけで、外履きはしていない」と記載してあり、いわゆる未使用レベルのアヴォリアーズ。
もともと、アヴォリアーズは登山靴専門の兄弟ブランド“ガリビエ”で販売されていたもので、2007年から“パラブーツ”で生産されるようになった『外様靴』です。
“パラブーツ”ブランドへ移管されたときに、ラスト(木型)をシャンボードとおなじく細身の283へ変更しているので、初めから街履きを想定していたのかもしれません。
登山をしない『陸アルピニスト』としては、願ったり叶ったり。
(ガチで山に登るなら、アヴォリアーズよりも“モンベル”などの登山靴を履いたほうが、パフォーマンスは高いはず)
今では定価10万円オーバーのアヴォリアーズが、3万円スタート・3.8万円即決ということで、3万円で入札すると…

そのままハンマープライス。

UK8とかゴールデンサイズのはずなのに、人気がなかったのはシミやスレが目立つベージュのせい(たしかに、とどいたアヴォリアーズも未使用品のわりにはヤれてたけれど、実質2.9万円の出費には勝てずドーパミン放出84%)?
これが茶や黒のスムースレザーなら、確実に5〜6万円はいきます。
逆にスタンダードな革靴の色じゃないので、同系色のアウターと挟めばいいのではないか?と、
ベージュのスタンドカラーコートに合わせるのでした。
その、“パラブーツ”アヴォリアーズ。
さらにライトな履き心地へと、グッドイヤーウェルト製法に改正された、ショート丈のクリュサという派生モデルがあるのですが、
個人的には「コレジャナイ」。
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