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鬼のメガネはいいメガネ強いぞ強いぞ 100年経っても廃れない強いぞ強いぞ

鬼は内、福も内

日本語では「鬼」と訳されることが多い、ヨーロッパの怪物「オーガ(オグル)」。

鬼は日本固有の妖怪なのでオーガに角は生えていませんが、強靭な肉体の大男という特徴はおなじのようです。


1964年に創業した“レスカ ルネティエ”は、フランスの眼鏡産地ジュラ地方で20世紀初頭から眼鏡製造にかかわってきたレスカ家が運営するアイウェアブランド。

フレンチスタイルの波に乗り、今ではどこのブランドでもこぞってリリースしているクラウンパントを最初に流行らせたのが、ここんちのピカでした。

そんなフレンチヴィンテージの代表格、“レスカ ルネティエ”のフレームは個性豊かな玉型ばかりで…

「次にくる」と予言されていた、アバンギャルドのオグルがメルカリに登場!

それも、レアカラーのブラックフェード。

“オリバー ゴールドスミス”のバイス コンスル同様、智の3DOTは個人的にそそられるメガネであります。

そもそも、ヴィンテージの眼鏡フレームは小振りなものが多く、そのデザインを踏襲したオグルもまた43□22がスタンダードなのですが、小顔の女子ならともかく加齢とともにふしぎと顔がデカくなってきたオッサン(ホント、不思議よね~)とのバランスはよくないので、大きめサイズのXL(46□22)だったのはラッキー。

新品、未使用でも、オリジナルの眼鏡ケースはない上に、定価は4〜5万円のメガネなので様子見をしていたら…3.2万円まで下がったところですんなりと売れてしまいました。

コアな眼鏡ファンの、“レスカ ルネティエ”に対する人気の高さ(どちらかといえば、他人とカブるのをイヤがる女性が多い気がする)がうかがえます。



再会

それから、しばらくして→

ほぼおなじ画像でほぼおなじ説明文のオグルが、メルカリに出品されます。

気づいたときには、売価2.98万円を2.831万円にタイムセール中。

説明文をよく読むと、3.2万円で買ったオグルに度付きレンズを入れたものの、なにか事情があってすぐに売却しようとしている?出品者でした。

しかも、買ったときよりも安値の2.98万円で。

メルカリで買いを入れてメルカリで損切りしてくるケースを見るのは、“ビルアンバーグ”のメディスンバッグ以来です。

いそいで売りたいのでしたら 、わたしがお手伝いいたしましょう♪

と、クレジットカードのショッピング枠を現金化する、悪徳金融業者気分(20代のころ、ヤミ金屋をやってたけれども)で買い取るのです。



JMMフリークからの寸評

“ジンズ”の箱に入れられた(代替ケースで送られてくるときの“ジンズ”率高し)フレームを見てみると、独特の雰囲気をかもしております。

オグルのデザイン的特徴は、ヨロイにかけてやや吊り上がりながらーの、リム下部外側には2段階のカットが入った意匠です。

その力強さは、まさに

デザインとともに、正面から見たときのリムの太さはフレームフランスにありがちな極太で、インパクトからくる存在感は唯一無二。

ただ…

それと相反して、フレームの厚みは6mmしかなく(「しか」とか言ってますが、6mmはフツー)、見慣れた8mm厚“エフェクター”や10mmある“JMM”と比べると、奥行きのなさが物足りなく感じてしまうのもこれまた事実。

(定価が10万円をかるく超えてくる“JMM”と比べるのは、酷だと思いますが…)

丁番の開閉はスムーズだし(可動部の「カチッ」と感は、1番大事)、普段使いするのに気負わなくていい価格だった“レスカ ルネティエ”オグルのドーパミン放出84%


業界のトレンドは、天地幅が狭いものへと移行している中、半世紀以上も前に流行ったデザインのものをかけていても、誰からもとやかく言われない眼鏡

片や、サイズ感が「だぶだぶ」の流行最先端でないと、『ファッションかぶれの外野』が「ダサい」だの「時代遅れ」だのと、余計なお世話をしてくる一部の衣服界隈って一体なんなん?

それは暗に、古着屋というリサイクルのビジネスモデルすら否定しているのです。


2025年の2/3は、立春(節分の翌日)だった…

春もスグソコ。



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吾唯足ルヲ知ラズ
noteを書いている中の人はファッショニスタではありません。レビュアーでもありません。 あえてたとえるなら「かろうじて美意識のあるオッサン」といったところです。 自分が買いたいものを買っています。 サポートしなくていいです。 やっていることを遠くから見守っていてください🐰