ジャケットの左ポケに挿してしまえばそれだけで、文化的知識人の出来上がり
これはペンです
これまでの流れからすると、このまま腕時計選択に移行しようとしたのですが、いろいろ考えるところがあって…番外編から発表することにしました。
イベント事でもない日常で、ジャケットの胸ポケにパッフドやクラッシュドスタイルでポケットチーフを挿している人を見かけると、「シャレオツだな」と思ってしまいます。
「ツヤつけとんな」と。
スイマセン…心の声が出てしまいました(-ω-;)
とまぁ、イタリア人のオッサンならキザで通ることが、日本人のオッサンがやると浮いてしまうことは多々あります。
一歩引くことを美徳とする思考が強い大和民族なら、TVフォールドやトライアングラー辺りの無難な折り方で、抜きすぎない印象を相手に与えておく方が、好感度は上がるかもしれません。
そんなポケットチーフですが、デートシーンでは適度に『抜ける男』は効果があったとしても、ビジネスシーンに於いては有利に働くことはありません。
普段使いで、仕事が『出来る男』に勘違いさせる小道具はないものか?と、想いを巡らせました。
そして、遂にこの例文を使うときがやってきました。
「This is a pen」
ペンだと、チーフみたいにポケットが膨らんで不恰好にもなりません。
英語で言うと飛沫感染のリスクが上がるらしく、このご時世コロナ自警団がウザいので日本語でお願いします。
ペンといってもなんでもいいわけではなく、万年筆にかぎります。
理由は、その敷居の高さです。
万年筆を買う人の多くは自分で使う人ではなく他人に贈る人で、ギフト商品の代表格です。
お中元・お歳暮の定番、“鎌倉ハム”や“大山ハム”みたいな、自分では買わない高級品なのです。
そして興味のない贈られた側は、もて余した万年筆を未使用のままリサイクルショップで売ったり、メルカリに出品したりするくらいですから、庶民への生活には浸透していません。
筆記具マニアでもなければ、万年筆のブランドさえ知らないので、そこまで高価格帯の万年筆でなくてもマウントが取れる。
万年筆はシャープペンやボールペンと違って、よく分からんけど高級感がただよっているイメージが強いので、一般人に対してインテリと認識させるにはもってこい。
そう…情報操作です。
軸が茶、金具が金の万年筆を探して…
日本の3大万年筆メーカーのパイロット、プラチナ萬年筆、セーラー万年筆。
そして、大分県にある“ワンチャー”という会社は、オリジナルの筆記具や腕時計を売っています。
その“ワンチャー”が“セーラー”とコラボして、主力モデルのプロフィットとプロフェッショナルギアを半スケルトンにした、オリジナルカラーの万年筆を数色限定発売しました。
この業界、コラボの限定モデルは結構な割合でリリースされているので、それ自体はめずらしくもないのですが…
金具が金色で軸色がモカブラウンの万年筆は、探していたカラバリです。
両モデルとも、語尾に21と銘が付くくらいなのでニブは21金、価格は税込3万円オーバーとそれなりのお値段がします。
プロフィットは、ドイツの超有名な某“M”社のマイスターシュティック149とシルエットが酷似しており、天冠にホワイトスターがないだけのプレーン仕様。
それなら、キャップトップにロゴが入ったプロフェッショナルギアの方がよかろうと。
3万円も出すんだから、胸ポケに挿して錨のマークをさりげなく見せびらかしたいでしょ。
プロフェッショナルギアは、プロフィットに比べて全長が1cmほど短く取り回しがラクなので、コンパクトスマホがジャストサイズな手の小さい女性にもオススメです。
メーカーの販路は公式HPに大手ECサイト、ヤフオクにも出品していました。
販売価格はどこも定価ですが、800円相当の専用コンバーターをサービスで付けているサイトと別売しているサイトがあったのが謎です。
割引クーポンやポイントバックを計算すると、そのときは1番お得なヤフーショッピングでも実質2万8千円程度かかったので、ドーパミン放出は78%。
万年筆の効果がフルに発揮できたら、もう少し上がるかもしれません。
左利きなのが致命傷
万年筆は、使っていればニブが持ち主のクセに沿って磨耗するらしく、だんだん書きやすくなるそうです。
体感したことはないけど…
経年変化=育った
と表現して、靴や財布などの革製品、シルバーなどのアクセサリー類、ジーンズなど衣類のヤレ具合を愛でる人は、万年筆にハマる可能性がヒジョーに高いので注意してください。
底なし沼が、待っています。
そんなニブの書き味ですが、とめ、はね、はらい…と、日本人が書く字の技法がすべて含まれているため、万年筆を買うなら『永』の字を試し書きで書くようにいわれます。
しかし、言っときますけどそれは右利きだから出来る芸当であって、左利きには無理ゲーなのです。
マジで、無理だから。
幼少期のころに、ひらがなを覚えて自分の名前を書き始め、その内数文字を反転させて書いては親にぶん殴られて、正しいひらがなを骨の髄にたたき込むわけです。
それくらい、左利きにとって日本語の文字を書くことは自然ではない。
左手で書くには、字を左右逆に書くか?字を右回りに90°回転させて寝かせるか?しないと、同じようには書けません。
漢字どころか左➡️右と真横に進む横書きでさえ苦手で、左上↘️右下に下がる斜め書きが書きやすい。
自販機やパチスロ機のコイン投入口、急須の取っ手にスマホの電源ボタン(こんなことは右手でやりますが)…とかく、社会は右利き中心になっているのです。
字が上手い男性は、羨ましいというかホント尊敬します。
これまでの人生で、そのような男性はサラリーマン時代の上司が3人と同僚の2人しか、遭遇したことがありません。
その道のプロは除いて、わずか5人だけ。
女性は字がきれいな人が多いのに、男性はなぜ少ないのでしょう?
不思議です。
左利きなのもあって、その例にもれず字が下手クソなオッサンゆえに、他人に見られる可能性がある文字は、なるべく万年筆で書くようにしています。
万年筆で書くと、なんとなく字が上手くなったような気がするからです。
インクが水性なので耐久性が求められる公的書類などには向いていませんが、ここぞという場面に備えて万年筆を忍ばせておくのがいいと思います。
ポケットから万年筆をサッと取り出して、サインなんかしたらカッコよくないですか?
あっ!?
そうそう…ジャケットの胸ポケが左側にあるのも、右手で出し入れしやすいから。
noteを書いている中の人はファッショニスタではありません。レビュアーでもありません。 あえてたとえるなら「かろうじて美意識のあるオッサン」といったところです。 自分が買いたいものを買っています。 サポートしなくていいです。 やっていることを遠くから見守っていてください🐰