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NEXT FANG+銘柄研究 アリスタネットワークス( $ANET )

9月の銘柄入れ替え時は入れ替え候補8位に位置し、今後組み入れられる可能性があるアリスタネットワークについて調べてみた。

https://www.daiwa-am.co.jp/fundletter/20240924_04.pdf

月足チャートはきれいな右肩上がりのトレンド。

企業概要

### アリスタネットワークスとは?

アリスタネットワークス(Arista Networks)は、アメリカ・カリフォルニア州発のネットワーク機器メーカー。データセンターやクラウドサービス向けの高速イーサネットスイッチやルーターを中心に製品を展開している企業だ。

### 企業の背景と特徴

- 設立と成長: 2004年に設立され、2008年から本格的に事業を開始。クラウドとデータセンター市場の成長を背景に、わずか数年で業界の主要プレーヤーへと成長してきた。

- 主力製品: データセンターやクラウド環境で必須の高速ネットワーク機器を製造。例えば、大量のデータを超高速で処理する必要があるクラウドサービス事業者にとって、アリスタのスイッチは欠かせない存在だ。

- 技術力: 独自のネットワークオペレーティングシステム「EOS」を開発。このシステムは、柔軟なネットワーク構築を実現し、トラブル対応や運用管理の効率化を強力にサポートしている。

### 成長が期待される理由

1. クラウドサービスの需要増加

世界中でクラウドサービスの利用が爆発的に拡大している。たとえば、日本では企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)が進む中、AWSやAzureといったクラウドサービスを導入する企業が急増。これに伴い、クラウドを支えるデータセンターの需要も右肩上がりだ。アリスタは、この成長市場に欠かせないネットワーク機器を提供し、重要なポジションを確立している。

2. AIデータセンターの需要急増

AIの進展に伴い、大規模なデータ処理が可能なAI特化型データセンターの構築が加速している。具体例として、ChatGPTや画像生成AIのようなサービスを支えるインフラでは、高速かつ安定したネットワークが必須。アリスタは、こうしたAIデータセンター向けのソリューションで市場をリードしている。

3. 競合他社を圧倒する市場シェア

過去10年間でデータセンター市場におけるシェアを大幅に拡大。たとえば、Ciscoのような老舗企業からも確実に顧客を奪い、市場での存在感を強めている。特に、クラウド事業者やAI企業などの新興プレーヤーがアリスタの技術を高く評価している点が強みだ。

https://csimarket.com/stocks/competitionSEG2.php?code=ANET&t&utm_source=perplexity

### 今後の展望

クラウドの普及やAI技術の進化という追い風を受け、アリスタネットワークスの成長余地は大きい。特に、独自技術「EOS」を武器にした柔軟なネットワーク構築力が、今後のさらなる市場拡大を支えていくだろう。


アリスタネットワークスとブロードコムは似ているけれど違う?

アリスタネットワークス(以下アリスタ)とブロードコムは、どちらもネットワーク関連の技術を支える企業だが、役割が明確に異なる。それぞれの特徴と関係性を整理する。

### 役割の違い

1. アリスタネットワークス

アリスタは、データセンターやクラウド環境で使用されるネットワーク機器(スイッチやルーター)を製造している。AIを含む高度なデータ処理が行われる環境では、サーバー間で大量のデータを効率的にやり取りするネットワークが必要になる。アリスタの製品は、こうした環境を支える「インフラ」の一部に該当する。特に、自社開発のソフトウェア「EOS」を組み込むことで、柔軟性や運用の効率化を実現している点が特徴だ。

2. ブロードコム

ブロードコムは、ネットワーク機器に使われる半導体チップを提供している。アリスタのようなネットワーク機器メーカーが製品を作る際に、部品としてブロードコムのチップが使用される。例えば、ネットワーク内の通信を高速かつ正確に制御する「心臓部」にあたる部品を供給している。

### 関係性と誤解されやすい点

アリスタとブロードコムは、基本的に補完関係にある。アリスタはブロードコムの部品を使ってネットワーク機器を作り、ブロードコムはその販売を通じて収益を得ている。このため、両社は競合ではなく、協力関係にあると言える。

一方で、以下のような場合には競合関係が生じる可能性がある。

1. ブロードコムが完成品市場に参入する場合

ブロードコムが半導体チップに加えてネットワーク機器そのものを開発・販売するようになると、アリスタと競合する可能性がある。

2. アリスタが部品の内製化を進める場合

アリスタがブロードコムのチップに依存せず、自社で半導体を設計・製造する方針を取ると、ブロードコムの売上に影響を与える可能性がある。

### 具体例としてのAIデータセンター

AIデータセンターを例にすると、両社の役割がさらに明確になる。AIが処理する膨大なデータをサーバー間で迅速にやり取りするには、高性能なネットワーク機器が必要だ。アリスタは、このデータをスムーズに流すためのスイッチを提供する。一方で、スイッチ内部でデータの流れを制御する半導体チップを作っているのがブロードコムだ。

### 押さえておきたいポイント

1. アリスタはネットワーク機器という完成品を作り、ブロードコムはその内部に使われる半導体チップを供給している。

2. 両社は基本的に協力関係にあり、競合することは少ない。

3. ただし、事業戦略の変更によって競合関係が発生する可能性は否定できない。

以上がアリスタネットワークスとブロードコムの違いと関係性だ。それぞれの役割を理解することで、ネットワーク技術における企業の立ち位置がより鮮明になる。

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マツダ
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