余韻を作ろう!音をきれいに消す方法
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はじめに
noteでアコーディオンレッスン第15回目です。
今回は、表現方法のひとつである音をきれいに消す方法をご紹介します。
曲の最後や曲中のフェルマータなど、音をブチッと切れさせないで自然に減衰して消えてほしい場面ってありますよね。
そんな時に使えるテクニックです。(動画は約12分)
音がきれいに消えていくとはどういうこと?
音がきれいに消えていくというのは、どういう状態でしょう?
「きれいに」というと曖昧ですが、要するに徐々に音量が小さくなってゼロに近づいていき、そして消えるということです。
大きな音からいきなりゼロになるのは、「ブチッと音が切れる」と私は表現しています。蛇腹を操作せず、鍵盤から指を上げると音はブチッと切れます。
そうではなく、蛇腹を操作して徐々に音量を減らしていき音を消してみましょう。
蛇腹の動きを遅くする
アコーディオンで大きな音を出したい時には、どうしますか?
力をたくさん入れて蛇腹を開閉しますか?
それも全く間違いではないのですが、蛇腹を速く動かすと考えた方が微調整がしやすいのでお勧めです。
蛇腹を速く動かせば、空気が沢山入り音は大きくなる。
ゆっくり動かせば、入る空気量が少なくなり音は小さくなる。
さて、蛇腹を動かしているのは左腕ですね。
ということは、左腕を速く動かせば音は大きくなり、ゆっくりにすれば音は小さくなると考えても良いわけです。自分の身体の動きの調整なので、蛇腹を速く・遅くと考えるより微調整しやすくなると思います。
音をだんだん小さくして消す
これを、腕の動きで表すとどうなるか考えてみましょう。
1.最初は普通に動かして音を出します。
2.だんだん腕の動きを遅くします。
3.最後に止める。
慣れないうちは、楽器なしで腕の動きだけを練習してみるといいですよ。
呼吸
音をきれいに消すテクニックを習得するには、呼吸も大事です。
私の教室の生徒の多くもそうですが、演奏中に呼吸が止まってしまう人が多いです。息をして、と言ってもなかなかできないものなので、音を消すテクニックと同時に呼吸をする練習もしておくといいですね。
大事なのは、息を吐くことです。
前述の「2.だんだん腕の動きを遅くする」過程で、息が吐けるように練習してみてください。
最初は息に合わせて腕の動きを遅くしてもいいですし、その逆の動きに合わせて息を吐く、でもいいです。
呼吸と腕の動きを連動させて、息がなくなったところで動きが止まります。
(もちろん、息を吐くためには吸わなければいけませんので、吐く前に軽く鼻から吸ってくださいね!)
腕を止める練習をする
慣れないうちは、いつまでも蛇腹が動いてしまって音が鳴り続けたり、思わず指を上げてしまってブチッと音が切れたりすると思います。
最初はどんなに時間がかかってもいいので、腕を止めると思って練習してみてください。
蛇腹を開ける時の方が止めにくくなりますので、開閉どちらでも出来る様に練習です。
響きをよく聴く
蛇腹を止めてからすぐに動き出したりしないで、まだ楽器から鳴っている音や空間の響きを聴いてから次の動作に移りましょう。
アマチュアの方の演奏で「ああ!惜しい!」と思うのは、せっかく上手く弾けたのに、曲の最後の音がまだ響いている状態で、椅子から立ち上がったりお辞儀をしてしまう時です。
とてももったいない!
弾いている場所にかなり影響されますが、空間に残っている音の響きを聴こうとするだけで、絶妙な間が生まれますので是非やってくださいね。
また、蛇腹を止めた後でも楽器から音が鳴っている場合があります。
これは蛇腹の中に空気がまだ残っている時に起きるのですが、そういう時もその音が消えるまでは動かないで、耳でしっかり聴き取りましょう。
おわりに
いかがでしたか?
アコーディオンは、自分でコントロールして音を消せる楽器です。
鳴らした瞬間から減衰して消えてしまったり、音量をゼロに近づけるのは至難の業という楽器も多いので、アコーディオンならではのテクニックはぜひ身につけて、音を操る第一歩を踏み出してみてくださいね。
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