【EDH/統率者戦】主な汎用2色カード紹介
はじめに
今回は統率者戦で特定の2色を使った場合にのみ使える多色カード(※)を紹介していく。
(※カードは単色だが固有色が複数あるものも含む)
紹介するのはあくまで多色カードであり、特定カードの組み合わせは紹介しない。
わかりやすい例を挙げると《タッサの信託者》+《Demonic Consultation》のコンボは青黒のデッキにするメリットだが、1枚のカードではないのでここではそういう組み合わせを紹介することはしない。
またできるだけ汎用性の高いものを選び、一部のデッキにしか入らなそうなものは割愛した。
例えばスタックスにしか入らない《ガドック・ティーグ》や装備品を使うデッキでのみ強力なサーチカードになる《ファイター・クラス》なんかは紹介していない。
緑白
《エラダムリーの呼び声》
手札に入るサーチでありながらインスタントであるのが何よりも偉い。
ことクリーチャー探しに関しては《悪魔の教示者》よりも強い緑白屈指のパワーカード。
《Alter of Bone》
ソーサリーな上に生け贄も要求する緑白版の《悪魔の意図》であり《エラダムリーの呼び声》のほぼ完全下位互換なのだが、たった2マナで任意のクリーチャーをサーチしてこれるだけで充分優秀なカード。
そこそこ強い能力を持った再録禁止カードである割にはかなり安いので緑白デッキをやっていくつもりなら今のうちに入手しておきたい。
《フェイ庄の古老》
《花を手入れする者》と同じ能力を持ったマナクリーチャー。自分自身が2色クリーチャーなので単独でも2マナ出る。
1マナ重くなってしまったが、一度に大量のマナを出せるのはとても強力。
3色以上のデッキだと普通に殴って強いクリーチャーと化す。
《オーラの破片》
クリーチャーを戦場に出すたびに《解呪》できるようになるエンチャント。
対戦相手の置物を好き放題割れるので雑に相手のマナ加速アーティファクトを割っているだけで大きく優位に立てる。
能力が任意なので世界から置物が消えても自分自身を割るような羽目にはならないのが強い。
《艦長シッセイ》
タップで伝説のカードを何でもサーチできる。
一見範囲が狭そうに見えるが、プレインズウォーカーや伝説のアーティファクトなど探せるカードは多岐にわたる。1回起動できればそのまま勝ってしまうことも珍しくない。
《祝福されたエミエル》
赤を混ぜて《波止場の恐喝者》をブリンクすることで無限宝物を生み出すコンボがよく知られているが、適当に出してアドバンテージの取れるcip能力持ちをブリンクさせてるだけでも結構強い。
緑白という色は伝説のクリーチャーを探すのに長けているのでデッキにコンボを組み込む際はまずこの馬から考えると楽。
赤白
《炎巻物の祝賀者》/《静寂の享楽》
基本的に裏面の《静寂の享楽》のためだけに投入される。表面のクリーチャーが戦場に出ることは一切ない。
では表面は完全に飾りなのかと思いきや、パワー2のクリーチャーなので《帝国の徴募兵》で《沈黙》を持ってこれるという非常に大きな役割を果たしている。
また緑の混ざったデッキもクリーチャーサーチが容易なので表面がクリーチャーであることに大きな意味が出てくる。
唱えることはないが、実は表面も仕事はしっかりとしている。
《摩耗+損耗》
アーティファクト破壊とエンチャント破壊を同時に行える。
どちらもマナコストが軽く、単体で唱えるのはもちろんのこと融合して撃つのも苦でないのが魅力的。
青白
《ドビンの拒否権》
打ち消されない《否認》。
赤いデッキがほぼ確実に《偏向はたき》を採用しているので「打ち消されない」一文の信頼度は通常構築に比べると下がってしまうが、それでもカウンター合戦においては非常に強力なパワーを持つ。
《至高の評決》
4マナでもっとも信頼できる全体除去。打ち消されないので盤面を流したいときはほぼ確実に更地に戻せる。
ごく稀に破壊不能やフェイズアウトで守られるのは致し方なし。
黒白
《夢の巣のルールス》
継続的なリソース獲得能力を持った強力なクリーチャー。
《波止場の恐喝者》のような軽くて強力なカードを使い回せれば最高だが、最序盤に《水蓮の花びら》を適当に使いまわしてるだけでも充分強い。
《滅ぼし》
単体除去のモードと使い分けることができる非常に優秀な全体除去。
欠点はソーサリーであるがゆえの単体除去として見た場合の弱さだが、それを補って余りあるメリットを持っている。
《苦渋の破棄》
万能パーマネント追放除去。
3マナとやや重いがインスタントタイミングでなんでも追放できるのが魅力。
失うライフも統率者戦ではそこまで気にならない。
《名誉回復》
デメリット無しで土地を含むあらゆるパーマネントを破壊できる万能除去。
土地をも割れるメリットより追放であるメリットの方がプラスに働くほうが多いため、同じマナコストの《苦渋の破棄》にデッキの枠を譲りがち。
しかしどんなパーマネントにも対応できる万能性があるのは間違いないので2枚目以降の除去枠としては充分に優秀。
《消失の詩句》
単色のパーマネントしか追放できないが、デメリット無しの2マナインスタントであるのが最大の強み。
《ドラニスの判事》《リスティックの研究》《息詰まる徴税》など盤面に大きく影響を与えるパーマネントは単色であることが多く、素早く対処したいときはマナの軽さが重要なので《苦渋の破棄》よりも強力にはたらくことがある。
青黒
《リム=ドゥールの櫃》
やや奇妙な文章だが、要するに「デッキトップ5枚見て気に入らなきゃデッキボトムに送る」を好きな回数(※)だけ行い、望んだ5枚が来たらその5枚を好きに並び替えたものがデッキトップになる。という呪文。(※ただし1回ごとにライフを1点払う)
各種《教示者》系カードと違って特定の1枚をデッキトップに置こうとすると莫大なライフを失ってしまう可能性が高いため、ある程度妥協できる範囲の探しものをするのに使う方がいい。
《概念泥棒》
対戦相手のドローフェイズ以外のドローを奪える妨害クリーチャー。
「ドローステップ以外に引くカード」と書いてあるのが特徴で、《覆いを割く者、ナーセット》と異なり手札リセット呪文を撃つと対戦相手は1枚も引けない。
《記憶の裏切り》
強く使えるかどうかは相手の墓地に依存してしまうが、状況次第ではこれ1枚からそのまま勝ててしまうことがある。
《タッサの信託者》+《Demonic Consultation》以外にまともなコンボを持たない青黒デッキがサブの勝ち手段として搭載することがある。
《囁く狂気》
暗号が付いたことで1マナ重くなったが、暗号が付いて嬉しいことは特に無いので基本的には単純に重くなっただけの《意外な授かり物》。
とはいえ貴重な手札リセット呪文であるのは間違いないので《概念泥棒》とのコンボを狙ってデッキに投入されることが多い。
青緑
《新生化》
盤面のクリーチャーをきっかり1マナだけ大きくする特殊なクリーチャーサーチを行うので望んだクリーチャーをいつでも持ってこれるかどうかはデッキの構築にかかっているが、大量に入っている1マナエルフを2マナの何かにする動きと統率者よりも1マナ大きいクリーチャーを手に入れる動きはかなり安定するので想像以上に使いやすい。
《トレストの密偵長、エドリック》
統率者に指定しても強いが、手札から普通に出てきても当然強い。
戦闘を軽視してまともにブロッカーを用意していないコンボデッキを餌にしよう。
《王冠泥棒、オーコ》
「プレインズウォーカーは統率者戦では弱い」と言われがちで、神ジェイスこと《精神を刻む者、ジェイス》ですら採用されないのが統率者戦だが、史上最強のこいつは別格。
統率者を鹿にする動きは単に除去するよりも強力であり、そもそも忠誠度が高すぎて統率者戦でも相当殺しづらいので最序盤の更地に出てこられるとかなり困る。
青赤
《表現の反復》
2マナかつソーサリーではあるが、2マナでカードが2枚手に入る呪文は基本的にどれも強力だ。
あらゆる環境でアドバンテージを稼いでいるカードが統率者戦でアドバンテージを稼げないわけがない。
《ダク・フェイデン》
雑に出して相手のマナアーティファクトを奪う動きをするだけでも非常に強力。
基本的には即座に殺されるので使い捨てのコントロール奪取ソーサリー呪文にしかならないが、なにかの間違いで生きて返ってきても小プラス能力が2枚ルーティングでしっかり強いのも良い。
《運命の炎、ユースリ》
5以外の数字を指定することがほぼないので、基本的には攻撃するたびに何点か喰らいながら何枚かドローし、1/32の確率でほとんどそのまま勝ってしまうクリーチャー。期待値的には5点喰らいながら2.5ドローする計算。
馬鹿げた能力に見えるが、やってることはほとんど《闇の腹心》の強化版みたいな感じなので維持できればかなり手札が稼げる。
黒赤
《致命的遺恨》
生贄要員さえ用意できるなら「全員クリーチャー生け贄」「全員アーティファクト生け贄」「全員エンチャント生け贄」を用途に応じて選べる汎用的な呪文。
キャントリップがついていて損しないようにできているのも非常に優秀。
《Fire Covenant》
ライフをつぎ込めば3マナで複数のクリーチャーを除去できる優秀なインスタント。
テキストは《毒の濁流》に似ているが、支払ったライフ1点が火力1点になるのでこちらは高タフネス生物を何体も除去するのには向いていない。
対象を取るので《偏向はたき》されると非常に悲しいことになる。
《Burnt Offering》
クリーチャーを生け贄に捧げてマナ総量分のマナを出す特殊なマナ加速呪文。
赤マナも出るので赤黒デッキにおいては《Sacrifice》の完全上位互換として扱える。
《ラクドスの魔除け》
「墓地対策」、「アーティファクト破壊」、「無限トークンしたやつが逆に死ぬ」の3つのモードを持っており、どれも統率者戦ではそれなりに使用機会がある。
いずれも防御的な効果なので手放しで採用できるカードではないが、妨害枠に入れるカードとしては充分考慮に値する。
黒緑
《死儀礼のシャーマン》
墓地対策もできる最強のマナエルフ。
複数人がフェッチを切る環境ならマナが出せないことはそうそうないが、単色デッキが多かったり全員が予算少なめの環境では墓地に土地が行くことはあまりないのでマナエルフとしての信用は大きく下がる。環境を見極めて使おう。
《選別の儀式》
全体除去と大量マナ加速を兼ね備えたすごい呪文。手札や状況次第ではそのまま勝てる。
自分のパーマネントも巻き込んでしまうが、印鑑やタリスマンから2マナ出たと考えたら結構お得感があるのであまり気にならない。
《突然の衰微》
やや範囲が狭いが打ち消されない呪文なので対処しづらいのがメリット。
《暗殺者の戦利品》
デメリットがかなり大きいのであまり使いたくない部類のカードだが、対象を問わない万能除去はかなりレア。
たまに4色以上の共闘デッキに撃つと基本土地が入ってなくて撃ち得になることがある。
赤緑
《難問の鎮め屋》
たった1マナで呪文を打ち消されなくできるのでコンボ強度を上げるのに大いに役立ってくれる。
単なる起動能力であり、実際には毎回追加のマナを支払う必要が無いのも非常に強力。
《ほくちの壁》
置いておける《炎の儀式》。
すぐに使ってもいいし後で使ってもいい取り回しの良さが強い。
《外殻貫通》
ソーサリーだが2マナと軽く、アーティファクトとエンチャントをまとめて2枚対処できるモードもあるので使い所によってはアドバンテージを得られる有用な置物除去。
《レンと六番》
《オーコ》と異なり統率者戦的には能力が強すぎないので「なにがなんでも素早く対処しなければ!」という雰囲気になりにくく、最序盤に着地するとフェッチランドをちまちま回収する能力が意外と放置されやすい。
土地を切り詰めたデッキは意外と土地を置けないターンもありがちなので、居るとセットランドが安定する。
ただ放置されやすいとはいえ殴らない理由も特にないので《セラの高位僧》などが早々に着地したゲームでは一瞬で死ぬ。