チームがアジャイルになる最初の一歩は「仮説の外在化」なのでは?
5月何か記事を書かねばということで、約1か月ぶり滑り込みのnote投稿です。今日は、タイトルにあるとおり「チームがアジャイルになる最初の一歩は「仮説の外在化」なのでは?」という私の仮説について書いていきたいと思います。
イントロダクション
なぜこのテーマなのか?
まず最初に何故こんなテーマでnoteを書こうと思ったのか?というWhyの説明からです。私は、シン・アジャイルというコミュニティで運営に携わらせて頂いており、先日discordに下記のようなお誘いがありました。
ちょうど5月のnoteについて「何書こうかなー」と思ったので、せっかくなので、募集のあったテーマで書いてみようと思いました。
そもそもの前提
チームがアジャイルになるとは?
本題に入る前に、そもそもチームがアジャイルになるとは?どういう状態なのでしょうか?試しにChatGPTに「アジャイルな組織とは?」どういうものなのか200文字以内に纏めてもらうと以下のような結果でした。
簡単にいうと「探索と適応」「チーム活動」「継続的学習」を繰り返しながら「自己組織化を目指す」みたいなイメージでしょうか?
仮説の外在化とは?
では、なぜチームをアジャイルにするには、「仮説の外在化」とやらが必要だと感じたのでしょうか?仮説の外在化とは、ざっくりいうと「チームメンバーが各々思っていることを言語化し、チーム共通理解を深める作業」というイメージです。もし、不確実性の高い状態から、最終的にチームの自己組織化を目指すのであれば、この作業はMUSTなのではないかと思っています。
ちなみに、「仮説の外在化」という言葉は、先日チームジャーニーの本読み会に参加していたところ、最終章の解説で書かれたいた言葉です。
この解説を聞いていて、ふと振り返ってみると私がチームを最初の足並みをそろえたいとき、むきなおりなどで改めて方向性を見直す時、この「仮説の外在化」をしているんだぁなと感じたので、このテーマで書いてみることにしました。
「仮説の外在化」とやらは、どうやるのか?
仮説キャンバス
では、「仮説の外在化」とは、どうやってやるのでしょうか?私も専門家ではないので、確証めいたことは言えませんが、私の経験上「仮説キャンバス」は1つのやり方としておススメです。
仮説キャンバスは、レッドジャーニー市谷さんがリーンキャンバスを元にUpdateしたフレームワークで、自分たちの仮説を構造化する際に使うものです。仮説キャンバスの説明は、以下のnoteでも触れているので、気になった方はそちらをご覧ください。
なぜ仮説キャンバスがいいのか?
私が思う仮説キャンバスの良い所は以下の2点だと思っています。
チーム内の対話を促し、共通認識を深めるためのツールである
チームのWhy、ProblemSolutionFit、ProductMarketFitの観点が盛り込まれている
図にすると、↓のようなイメージです。
どこから始めるのか?
仮説キャンバスのどこから着手したらいいのか?は、チームの状況や背景によっても変わってきますが、私は「状況」もしくは「顕在課題」から入ることが多いです。何か明確なビジョンやWhyを語れる方がいるなら、上段の「目的」「ビジョン」から入るのがいいと思いますが、そうでない場合は、状況理解と課題の洗い出しから入るのが良いと思っています。
どうやって進めるのか?
作り方は、私は以下の2パターンどちかで進めるようにしています。
チーム内でワークショップ+対話形式で進める
誰かがたたき台を作成し、チームで対話しながらたたいていく
この中でも今日は「1」の場合、私がどの様な手順で進めているか、簡単にご紹介していきます。私が仮説キャンバスの作成を主導、ファシリする場合は、以下の手順で進めていきます。
①~⑤の部分はワークショップ形式と書いていますが、miroなどで各自付箋で意見を出してもらい、各々の意見を「アウトプット」してもらうことを重視しているフェーズです。チームの状況にもよるとは思いますが、最初は中々意見が出ずらいことが多いので、個人ワークの時間をしっかりと儲け、全員の考えや課題感をアウトプットしてもらいます。
個人で書き出した付箋をグルーピング・抽象化していき、仮説キャンバスの対象の箇所(状況や課題)を埋めていきます。
⑥~⑦は「対話形式」と書いていますが、経験上ワークショップ形式で仮説キャンバスの右側を埋まってくると、ある程度議論が活性化する土壌ができはじめるので、対話をしながら「仮説キャンバス」を埋めていく作業にシフトしていきます。もちろん特定の人だけの意見が反映されないように、うまいことファシリしていくのは大前提となりますが。
こんな感じで、前半はワークショップ形式で多少時間を使いながら、全員の意見を反映させていく、後半は議論を加速させていく為に仮説キャンバスを見ながら対話形式に移行していく形が私は多いです。(これが正解とは思いませんが、時間効率的な事も踏まえると、このやり方を選択することが多いです)
仮説が外在化されるとどうなるのか?
仮説が外在化されると、チームが「アジャイル」になるのか?というと、もちろんそんな事はありません( ̄▽ ̄;)
いわゆるアジャイルに向けた「土壌が少しずつできあがっていく」というイメージです。この仮説キャンバスも、ふりかえり・むきなおりのタイミングなどで、チーム・個人とのDiffをとりながら、整合性をとっていく必要があると思います。そうすることで、少しずつ探索と適応をく繰り返しながら、「アジャイルなチーム」が出来上がっていくのでは?というのが、私の仮説です。
最後に
今日は、仮説の外在化の手段の1つとして「仮説キャンバス」をご紹介しました。もちろん手段の1つであるため、ゴールデンサークルでもインセプションデッキでも、チームにあったやり方があると思いますし、仮説キャンバスの作り方も色々あると思いますので、一例としてご参考になればと思います。
最後になりますが、社外コミュニティであるシン・アジャイルは、いつでも仲間を募集しております!もしご興味が少しでもある方は、以下のDoorekeeperからエントリー頂き、discordでつぶやいてみてください!皆様のご参加お待ちしております!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?