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脳梗塞になって変わった自分のこと3

脳梗塞(ワレンベルグ症候群)を2022年大晦日に発症して、それ以前と以後で変わったこと(執筆時点で約7ヶ月経過) その3

車酔い(一部改訂)

 退院の日に、病院から自宅までの妹の車の助手席で、酔ってしまった。退院の日は、車椅子よりも早い乗り物にしばらく乗ってないので、脳がリアルの加速等に順応しきれず、気持ち悪くなってしまったか。その時から車酔いに対する脳梗塞経験者としての対応(妄想)をまとめようとしている。

 以下、結論を先に述べる
 脳梗塞の自分などは、運転時、脳の処理キャパに余裕がなく疲れやすい、
酔う酔わないは、視線の動きや無駄な思考が少なく、運転に集中できるか否か。さらには、その運転に集中できるコトは、言い換えるなら、純粋に運転を楽しむことが出来れば、(陶酔はするが)車酔いをさせない(のではないか)ということである。
 自分の場合、所有するCR-Vというクルマに特別な思いがあり酔いにくい。
 購入したのは2011年、旧い車だが当時は高級SUVを始めて手にしたこともあって、その走りに感動、今でもそれは衰えない。愛するCR-Vの、旧式だが静かで力強いK24Aエンジン等、意図通りのスムーズな加速と優雅な落ち着いた走り、記憶に刷り込まれている運転快楽(ドライビングプレジャー)だ、昭和生まれの病んだ脳にそいつを思い起こさせ、それが車酔いを抑える?
 
 年寄りの妄想はさておき、脳梗塞と車の運転から説明する。
 脳梗塞入院中は運転は出来ない、リハビリ病院では、運転シミュレータを使ったトレーニング(自動車運転免許の再認定用)がある。脳に病気や怪我などの障害があった場合、免許の再認定を受けないといけない、仮に事故が起きた際、保険が下りないとか過失の罪を問われる可能性があるのだ。
 結果的に退院時再認定が通り、(脳梗塞の後遺症は抱えつつも)自分で運転が再びできるようになった。

 自分の車酔いのメカニズムだが、治まらない後遺症と同様、退院から約3ヶ月過ぎても今でも酔うときがある。乗り物に酔いやすい方ではなかった自分だが、脳梗塞を患ってからはフラつきの後遺症があり、酔いやすいのだろう、リハビリ入院中の運転練習の時から、車に酔う経験をする。

 運転練習のシミュレータでも車酔いは起きてしまうから不思議だ。
 再認定試験のための様々な訓練、実際の車に似せたシミュレータ装置にて、最初のうちは、目の前の画面の景色が左右に流れていくのを目で追って、気持ち悪くなって吐きそうになった。意外にも若い作業療法士でも、慣れないと酔うくらい、酔いやすい訓練、装置なのだ。
 その景色のCGのリアリティは相当低く、何世代も前のゲームレベルだし、体もシートに固定で全く揺れない、臨場感もかなり低いがそれでも酔ってしまうのはなぜか? この装置画面の(視界の左右端での)視覚情報(流れる景色の速度や脳の処理能力に対する情報量)が特殊で非日常なのだ。そしてだいたいは、2,3回やってると、脳が装置画面の景色に慣れてきて酔わなくなる。自分もそうだった。
 無論、個人差もあり、同じ景色のCGを何度経験しても酔うひとは酔う。このシミュレータに酔いやすい人(例えば、脳梗塞患者は脳がデリケートなので酔いやすい)は、発症前に普通に車が運転出来ていた人であっても、退院後の実際の運転でもおそらく相当に酔いがきついと想像する。  
 シミュレータでの酔いから言えることは、視覚情報が過多で、脳の処理能力が追いつかず、落ち始めると疲れやすく酔いやすいということだろう。

   シミュレータと比べ、実際の運転(の酔い)は複雑で、慣れで片付いてくれそうにない、別物だ。運転中は、脳が状況に応じてフル回転し、視覚情報の量の増加に加えて、振動や左右揺れ、加速度などが頭部や体に任意にかかるからである。気温や明るさなども刻々と変化するし、疲労もし易く、酔いやすいし酔いが強い。以下は実際の運転での酔いの実体になる。

 日常運転が出来るようになった自分であるが、今でも酔うパターンは、①助手席乗車中、それ以外に、②運転中に酔いが来てしまう場合と、③運転後にすぐに現れるパターンの3種類がある。
 ちなみに③の運転後の症状は、車から降りて歩くとき少しよろける。毎朝の起きがけの状況に近く、地に足が付かない感じ。この起きがけのふらつきの症状は、小脳梗塞の後遺症でありすぐには治らないし、毎朝確実に起こるのだが、③の酔いは乗る度にでるというわけでもないので、もしかしたら治るかも知れない(淡い期待)。

 ②の運転中の酔いだが、自分で運転すると割と酔いにくいと言われるのだが、そうでもない。我が家の2台のうち、冒頭のCR-V 2400ccは確かに自分が運転していて酔いにくい(と感じる)。もう一台、軽自動車は入院前に自分が通勤時で約三年間で四万キロ近く運転しているものだが、酔い(②運転中も③運転後も)が出やすい。
 車による違いや運転席・助手席による差があるのは何故か。いや当たり前か。車の大小、揺れ、走る距離やスピード、道路状況、アップダウン等にも影響されるとは思われるし、たまたまその日、脳が疲れていただけかもしれない。気の持ちようだと言ってしまえばそうかもしれない。①の助手席に居る時の酔いは、バスの酔いと同じで運転の状況に左右されるだろうから仕方ないとして、問題は②③の運転時、なぜか軽は酔いやすい自分?

 酔いやすいという自分の軽自動車(マイルドハイブリッドで4WDという軽の高級車なのだが)結論、日常の足使いなのだが極めて実用的なのがいけない(笑)。 
 環境性能や電動モードなど新しいメカのてんこ盛り、走行に直接関わらない情報量が多い、前方も開放感があり視野が広く運転はし易い、加速感こそないがエコで快適! 要は、かゆくもないところに手が届く。
 なのだが、その快適が、交通安心にはなるが冒頭の仮説にある運転快楽には繋がってない(苦笑)。そして運転以外の快適さ情報の過多、だから酔いやすいのかと。でも運転快楽には繋がらなくても、運転に集中できる環境に近づけることは工夫してできるかも知れない。

 先日も少し隣町までの帰り道、旧車CR-Vの運転をしたのだが、実践的な、運転を楽しむ工夫(酔いを抑えるため)の例だが、
 まず運転に集中する、隣との会話やよそ見を最小にする、視線(頭部)を動かすときはゆっくりと、速度を上げすぎない、音楽は聞き慣れた歌詞が頭に入らないジャズのようなもの、こういうことを行ったのは良かったのかも知れない(でも乗る度毎回この運転を強いるのはどうかと思うが)。
 脳梗塞が回復するまで、この酔いやすい状況が続くのだろうか?あるいは、運転シミュレータのように、ある時期が来たら慣れたりしてくれるとありがたいのだが。
 面白おかしくダラダラ書いてしまっているが、まぁ大事なことは、交通安全が最優先であり、運転快楽ではない(笑)。

 


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