パーカーに恋して

私はパーカーというものに昔から惹かれている。

着心地がいいのはもちろんのこと。
ゆるっと大きめのシルエットで、着ていてとても楽だ。

ラフなんだけど、スウェットほどラフではない。外に出ても問題はなく、むしろ近場であればそれだけでキマる。気がする。

ブランドものだとロゴが入ってカッコよく、さらにキマる気がする。

パーツひとつひとつも何だかかっこいい。

ファスナーが付いているタイプだと、さらっと羽織れて、気温に合わせて脱ぎ着がしやすく、万能。

ファスナーがなくて、ポケットがあるタイプもよくある。
手を両側から突っ込めるやつ。
このポケットには何を入れられるだろうかと、ふと気になってしまうやつ。
とりあえず冷えがちな手を突っ込むやつ。
実用的とも言えないポケットのデザインが、なんだか愛らしい。

紐がついてるやつもおしゃれ。
紐を引っ張れば、フードをキュッと絞れるんだけど、あれちゃんと活用してる人いるの？
むしろ紐の長さが違っちゃって、その調整が面倒くさかったりする。
何か作業しようとすると、その紐がダラーって落ちて邪魔くさくて、蝶々結びにする。
そんな、要る？って感じの紐だけど、それもなんか愛らしい。

そして、パーカーのチャームポイント、フード！
これぞまさしく、パーカーの顔でありながら、そもそも要る？って感じるやつ。
洗濯すればなかなか乾かない、足引っ張りフード。
でも、フードがパーカーのかっこよさを引き立たせる。
着心地はトレーナーと変わらないのに、フードがあるかないかでかっこよさが段違いに変わる。

小学生くらいの頃、絵をよく描いていた。
人間の絵を描いた時に、その人の服にフードを描き足すとそれだけでおしゃれな人を描いた気分になった。

着心地がいいのに、キマってる気分になれるパーカー。
実用的でないパーツがなぜか愛おしいパーカー。

パーカーが売ってるのを見るとついつい手を伸ばしてしまいそうになるから、頑張って抑えてる。
何でこんなに惹かれるのでしょうか。

〜愛おしいものシリーズ〜