プロセスの美しさ
先日、たまたまろうけつ染めの映像をみる機会があった。
完成品は美しいには美しいが、完成までの過程においてマスキングからボカシの過程の段階で気づいたことが、まだ完成途中にも関わらずすごく綺麗なのである。もうそれ以上進めなくていい、その今の過程のものを完成品として欲しい。と感じた。
作者はある描きたいものがあり、染物であれ、織物であれ、絵であれ、完成した時の色合い、形をイメージしながら、その過程を進めていく。その過程、過程に作者の思いがあり、美しさがあるのは確かだ。ここには時間の流れと空間を感じる。
人生もそうなのだろう。うまくいっている時、うまくいってない時、その時でも時間は止まってはいなく、進んでいる。流れている。流れているから、たとえ落ち込んでいる時にも、自分は最悪であると思っていても、それなりの輝きがあり、その時点では自分の完成形なのだ。ここで学ぶべきはそのまま流れを止めないことであろう。それには意志の力が必要だ。思考を止めてはならないということだと私は思う。