見出し画像

保険業界でのAIの活用領域、実例と導入に向けたポイント

保険金査定や問い合わせ対応の分野を中心に、最近では保険業界でもAIが活用され始めています。そこで本記事では保険業界におけるAIの活用領域や事例、導入の際のポイントを紹介します。

AIを導入すれば業務が効率化されたり、ニーズに適した商品を販売できるようになったりと、さまざまなメリットがあります。ぜひAIを導入して、こういったメリットを享受していきましょう。

保険業界でAIを導入するメリット

保険業界にAIが導入されると、どのような効果が期待できるのでしょうか。
そこで本章では、保険業界にAIを導入するメリットを2つ紹介します。

業務が効率化される
保険業界にAIを導入するメリットの1つ目は業務の効率化です。例えば従来までは事故が発生した際、事故現場を細かく確認する必要がありました。しかし専用カメラが自動車に取り付けられるようになった現在は、このカメラで事故当時の走行速度や破損状況などを確認できるようになったため、わざわざ細かいヒアリングをする必要がなくなりました。

また最近ではデジタル端末を利用すれば、レッカー車の手配や修理工場の案内もできるため、企業の仕事が少なくなっています。加えて事故当時の詳細なデータをカメラに残しておけば、被保険者と事故に関する認識齟齬によるトラブルも防止できます。

このように保険の現場でAIが導入されると企業の手間が減り、業務が効率化されます。ちなみにAIの導入は、事故発生時の対応だけでなく、問い合わせ対応や保険の提案といった場面においても効果を発揮しています。詳しくは次章の「保険業界でのAIの導入領域・事例6選」をご覧ください。

ニーズに適した商品を販売できるようになる
保険業界にAIを導入すれば、ニーズに適した商品を販売できるようになります。従来においても保険業界では、オーダーメイド型の保険で顧客のニーズに適した商品を販売していました。

ただAIを導入して、膨大な顧客データから顧客のニーズを把握すれば、年齢や性別に沿ったおすすめの保険プランをレコメンドできるようになります。

このようにAIを導入してより顧客ニーズを把握できるようになれば、保険商品の売り上げ アップにも繋がるでしょう。このようにAIは商品開発にも進出してきているため、AIを使いこなせるかどうかは売り上げを大きく左右する重要な要素なのです。

保険業界でのAIの導入領域・事例6選

業務の効率化や、ニーズに適した商品の販売に一役を買っているAIですが、具体的にはどういった領域において活躍しているのでしょうか。本章では保険業界での、AIの導入領域・事例を6つ紹介します。

保険金査定の効率化
日本の大手損害保険会社は、保険金支払査定業務において「AI保険金査定システム」を2022年から導入し始めました。

「AI保険金査定システム」を利用した保険金の支払いまでの流れは以下の通りです。

保険事故の発生→被保険者が治療を受ける→医療機関で領収書を発行してもらう→ 被保険者が書類を撮影する→本システムで保険金を査定する→企業が支払いを判断する→支払い手続き

このシステムが導入されたおかげで、事故の受付から保険金の支払いまでが一貫してデジタル化されました。また当社は将来、支払いに関する業務プロセスをデジタル化して、さらなる顧客の利便性の向上と迅速な保険金支払いを実現していく予定のようです。

このようにAIを積極的に導入している企業は、どんどん業務がデジタル化しています。

参照:

不正な請求の探知
日本の大手生命保険会社は、給付金や保険金の査定業務を支援するAIシステムを2020年から活用し始めました。このAIシステムを導入したことによって、不正な請求をより迅速にそして正確に探知できるようになったようです。

もともと給付金や保険金の請求処理は、様々な怪我や疾患といった治療理由を判別して、不正な請求を見つける必要があり、探知までにかなりの時間を要していました。

しかしこのAIシステムが導入されたことで、複雑な請求の査定にも注力できるようになり、査定業務の向上と効率化が実現したようです。

当社ではこのAIシステムの他にも、ITを活用したリスク管理の強化やサービス向上に乗り出そうとしています。

参照:

事故状況の自動生成
日本の大手損害保険会社は、 専用のドライブレコーダーの映像から事故状況を自動生成してくれるAIシステムを2020年に導入しました。

事故現場や事故当時の速度などを踏まえて、事故を正確に把握することで、被保険者が事故状況を説明する負担が軽くなったようです。

また車の位置情報とドライブレコーダーの映像を活用することで、AIが的確に事故状況を図や文章で自動生成してくれるため、事故状況の認識齟齬によるトラブルが防止できるようになりました。

また2021年からは、被保険者自身の車両の動きだけでなく、相手の車両の動きも分析する機能が導入されました。これにより、より正確で迅速な事故解決が可能になったようです。

参照:ドラレコ型AI事故状況説明システム「Ai’s(アイズ)」に新機能を追加


事故状況から保険金の支払い可否を判断
日本の大手損害保険会社は、保険金を迅速に支払うために、事故状況などの入力内容から保険金の支払い可否を判断するシステムを開発し、2022年内の導入を目指しています。

もともと当社ではLINEのアプリ上で、チャットボットが被保険者の請求手続きをナビゲートしていました。これまでは事故報告があった後、保険金の支払い担当者が支払いの可否を判断する必要がありましたが、本システムが導入されることで、24時間・365日いつでも事故受付や請求手続きに対応できるようになります。

具体的に本システムでは、被保険者が事故受付の際に入力した怪我や事故の内容をAIが読み取り、保険約款に照らし合わせながら、保険金の支払可否を判断します。入力内容だけで判断できない場合はAIが追加で事故状況を質問して、最終的な支払い可否を決定します。

このシステムの導入により、保険金の支払い判断がより迅速になることが期待されます。

参照: AIによる保険金支払の自動判定システムの開発

生損保一体のおすすめプランを設計
日本の大手損害保険会社は、顧客の年齢や家族構成といった属性情報や生損保の契約情報をもとに、AIが生損保一体のおすすめプランを設計してくれる機能を開発しました。

また本システムは保証ごとのおすすめ度を客観的に評価して数値化してくれます。これにより3つのおすすめプランを簡単に比較できるようになるため、対面で話せない場合でも顧客はそれぞれのプランを検討できるのです。

参照:【業界初】 AI を活用して生損保一体で保険提案する機能の導入

問い合わせ対応
保険商品は複雑でわかりにくいため、企業によっては毎日たくさんの問い合わせ電話がかかってきます。この問い合わせ対応は想像以上に時間がかかるため、気付いたら1日のほとんどの時間を顧客対応に使っていた、なんて社員も会社にはいるのではないでしょうか。

こういった問い合わせ対応にもAIが一役買い始めています。皆さんもサイトを閲覧している際に「質問はこちらのボットにご記入ください」と記載されているポップアップに出会ったことがあるのではないでしょうか。こういったチャットボットを導入して、事前に回答を用意しておけば、AIが勝手に質問に回答してくれるため、問い合わせ対応の作業コストが激減します。

またこのチャットボットを利用すれば顧客の質問に対して瞬時に回答できるようになるため、顧客満足度の向上にもつながります。問い合わせ対応に逼迫している企業は、チャットボットを導入することで業務コストが大幅に削減されるでしょう。

ちなみにチャットボットの他にも、お客様が電話をかけた際に「△△の問い合わせは1を押してください」のように自動応答してくれるシステム(IVRy)も登場しているようです。

参照:


保険業界でAIを有効に活用するための2つの方法

続きは以下、MatrixFlow記事をご覧ください(無料で閲覧できます)。



MatrixFlowでは一緒に世界を変えるAIプラットフォームを作る仲間を募集しています!!


【会社概要】
株式会社MatrixFlowは、「テクノロジーで世界をつくる」をミッションとするAIベンチャーです。大人から子供、ビジネスマンから学生、デザイナーからサイエンティストに至るまで、様々な人々がAIを活用し、素晴らしい着想を得たり、あっと言わせるクールな活動をすることを支援したいと考えています。その実現に向けた第一歩として、プログラミング不要のクラウド型AI構築プラットフォーム「MatrixFlow」を開発しております。また、様々な会社でのAI活用を推進するためにAIの受託開発・コンサルティング事業も行っております。

【会社情報】
設立 :2018年10月
本社 :東京都台東区
URL:https://www.matrixflow.net/
事業内容:ビジネスのためのAI活用プラットフォーム「MatrixFlow」の運営、および、AIの受託開発・コンサルティング


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?