「noteの自己紹介」半月らせんクリエイト(後編)
前編では「自己紹介の概念」と「振り返り記事の要約」をまとめました。
自己紹介の概念
相手の存在
自分を知っている
伝える手段がある
振り返り要約
止まるもの進むもの
ゆっくり変化
予想外
これに、テンプレート的自己紹介文を用意して、これもクリエイトの要素として取り入れてみたいと思います。
(誠に勝手ながらnoteさんを題材にさせていただきました。)
ではこれら全てをミックスして「noteの自己紹介」を書いてみたいと思います。
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noteの自己紹介
この扉を開けた先にはある有名人がいる。わずか9歳という年齢だ。
いったいこの中で僕は自分のことをどれだけ語れるだろうか。
このドアノブに触れた途端にそんな思いが沸き起こってきた。
緊張している?
そんな…、あんなに沢山練習してきたのに…?
ドアノブから自然に手が離れていた。
一度深呼吸をして、再びドアノブを手にする。
「失礼します。」
「あー、待ってたよー。座って座ってー。」
なんて緊張感のない声だ。でも声は芯の通った声。とても9歳とは思えない。
言われるがままに座った座布団はワタのようなフカフカさで、なんだか雲に浮いているみたいな感覚を覚えた。
「この座布団フカフカだね。」
「え!わかる!?それ探しに探して見つけたお気に入りの座布団なの。」
「とっても座りごごちがいいよ。」
「ありがとう!うれしい!」
屈託のない笑顔にこちらも微笑みが止まらなくなった。
「さて、早速だけど、君の自己紹介をしてもらいたいけど、先に僕から自己紹介させてもらうね。」
「名前はノート太郎、9歳。生まれは東京。得意なことは書くこと撮ること、つぶやくこと、話すこと。みんなで一緒に社会貢献したいんだ。」
9歳にして社会貢献なんて言葉が出てくるのか。この人すごいな。
いよいよ次は僕の番か。
そう思っていた矢先にとんでもない提案が出てきた。
「次は君の番ね。140字内で自己紹介して。」
「え!140字内!?」
「うん。僕文字数カウンター持っているんだ。」
なんだそれ。そんなものがあるのか。
「も、もし140字超えたらどうなるの?」
「その時は退出していただくことになるよ。」
え!えーー。内心声を出して叫びたかったが、そこはグッと堪えた。
「少し考えさせて。」
あんなに練習したのに140字内なんて予想もしていなかった。
頭が真っ白になった。
どうしよう。140字ってどのくらいの量なんだろう。全然予想持つかない。
そうだ、もし頭が真っ白になったら一度深呼吸してみろってそう言ってた。
息を吸いかけた瞬間、
「じゃぁ、スタートするね、よーいはじめ!」
え!え!もう始まるの。
再び頭が真っ白になった。
大丈夫、ちゃんと練習してきたんだ。それを短くすればいいだけ。ゆっくり考えながら話せばいい。
もう一度深呼吸。
よし!
「名前は金鳥椎です。」
少し間をおいた。
「生まれは四国にある島です。海と山の中で育ちました。得意なことは泳ぐこと、木登りすること、それと走ることです。」
よし言い切れた!言い切った!!
ノート太郎は手元を見ながら僕にこう言った。
「まだ後70文字くらい残ってるよ。もういいの?いい足りないことはない?」
「え!まだそんなに残ってるの。」
140字くらい言ったつもりだったのに全然足りなかった。よしそれならば
「もう少し話すよ。」
「OK、じゃあここから再スタートね」
ちゃんと練習してきてる。もっと自信を持て。残り半分。まだ言い切っていなことがあるじゃないか。
「あなたが大好きです。どうすればあなたのようになれるのかをよく考えていました。」
一旦ここで区切ってもう一度ゆっくり考える。
「でもよくわかりません。それを知るためには実際に会ってみること。それが一番だって思ったんです。」
言い足りないことが沢山あるけど、残り70文字ではこれが精一杯だ。
「自己紹介ありがとう。後半ちょっとうれしかったよ。でも、全部で147文字。惜しかった。7文字オーバーでした。」
「言い過ぎちゃった!!」
「残念だけど、退出を。」
たった数分にも満たない会話だった。帰り道では自分の不甲斐なさに涙が止まらず、後悔しても後悔しきれなかった。
後日届いた通知書。
封を開ける手が汗ばんでいたが、ゆっくりと封書を開けてみたら
「え!ほんとに!!」
人生とはチャレンジの積み重ねである。
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行動の概念を抽出したり要約したりすること、掛け合わせること、そんな作り方を実践できた作品、「noteの自己紹介」でした。
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Top画像:ストックフォト
半月らせんクリエイトは、半月ごとの振り返りを用いて「新しいを考える」新たな試みです。
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