情報の波に溺れている話
この前彼女が仕事を早退して帰ってきました。
朝から「今日はダメかもしれない…」と言っていたので「ダメだったら無理せず帰ってきなよ」と話してはいました。
肉体的疲労や睡眠不足とは違う「脳が疲れきっている感覚」なのだそう。
たぶん普通の人の疲労とは少し違うのだと思います。
僕は夕飯を作ってあげました。
最近では疲れすぎて食欲もないようですが、簡単な夕食でも喜んで食べてくれました。
彼女はこんなことを言っていました。
以前は自分勝手な人たちに振り回されている感覚だった。
でも自分がHSPだと気づいてからは情報量が多いことに気づいてしまって、今はあれもこれもと情報の波に溺れている感覚になっていると。
熱測るまでは耐えてたけど「熱測ったらやっぱり39℃あるじゃんもうだめだ…」っていうあの感覚に近いのかもしれません。
「繊細さんの本」で気づかない人もいるということまでは分かったので、気づかない人に求めることはやめた。
でも気づかない人たちの中で自分が少し手を抜いて仕事をするということはまだできない。
「配慮が足りない、負のエネルギーが強い人」(例えば愚痴や悪口を言い続ける人)の近くにいて話が聞こえるだけでも疲れてしまうのだけど、自分の感情とは関係なく情報として頭の中に入ってきてしまうので防ぎようがないのだそうです。
決して人数の多い職場ではないがゆえに、自分の逃げ場がない。
仕事内容からしても自分のことだけやってればいいというわけにもいかないからどうしたらいいのか分からないという状況だそう。
そして彼女の場合は
「早退しますのでこれをお願いします」
と言い出すことが出来ないのだと言います。
早退するにはこの人にこれを頼んで、あの人にこれを伝えて…と考えているうちに自分がやったほうが早いなとなってしまう。
自分が早退するためにあらゆる伏線を張り巡らせて抜けのないように先を見越して色々やらないと気が済まない。
そうこうしているうちに申し訳なさでいっぱいになってくる。
体調不良で休むことに対しては何も言われないのに、気を遣いすぎてしまって帰ってきてからひと泣きしてしまったと話していました。
「もう少し自分の考え方をシンプルにできたらいいんだけど、そんな短期間で出来ないよね」と彼女は言っていました。
確かに生まれてから何十年ずっと繊細に生きてきたのに、それを本を読んだからといってすぐに変えられないよなと思いました。
ゆっくり時間をかけて変わっていったらいいと思います。
今度一緒に伊達メガネと耳栓を買いに行く約束をしました。
少しでも視覚、聴覚の情報量を減らしてみる作戦です。
大丈夫な日はこっそり耳栓をつけて仕事してみようかなと話していました。
あと「ぼっち飯作戦」もやってみようかなと言っていました。
休憩時間くらいは1人になりたいのだそうです。
今度どうだったか感想など聞いてみようと思います。